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ルール・クイズ - udc_taroさんのエントリ

【204回】サヨナラゲーム???

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2015-10-7 0:05
こんにちは。
濱野です。

イブニングセミナーに足を運んで下さった方、有難うございました。

毎回セミナーが近づいてくると追い詰められた気分になります。
私の場合はパワーポイントのスライドも他人は作ってくれないので、自分で全てやります。前準備として必要な映像なども探してこないとなりません。探してきたものを使えるように編集することも必要です。自分の思い込みで皆さんに誤った知識を与えてしまうのが一番悪いことですから、資料も再確認、精査します。

他の業務も(それほど多くはないですが)あるわけで、事務所に居る時間帯では、当然終わらないので電車の中でもタブレットで作業、更に自宅に持ち帰り息子が寝てから再開すれば連日深夜になり、「セミナーなんてやめときゃ良かった」なんていう気分にもなるのですが、当日になって多くの方にご来場頂き、私のマニアックな話を興味深そうにお聞き頂く様子を目の当たりにすると、ようやくホッとします。

このような地道な活動を行うことこそ、我々が行政に「NPO法人格」を与えられている意味だと思うので、今月も頑張ってやります。

という訳で、次回の東京イブニングセミナーは10月27日(火)です。今回は勤労福祉会館ではなく、三田いきいきプラザで行いますので宜しくお願いいたします。

何らかの事情で来られない方、地方の方にはE-Learningを用意しておりますので、こちらも宜しくお願いいたします。



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■クイズ204(エキスパート)■

先日の名古屋のセミナーでも、9月の東京のセミナーでも取り上げて大変に盛り上がった題材です。

下記の映像の状況は、
・ダイヤモンドバックスとレッズの試合、ダイヤモンドバックスがホーム。
・十回裏、一死満塁。同点。
です。



問1)この映像中の出来事の問題点を、列挙して下さい。
問2)最終的にはどのような裁定にすべきだったでしょうか?

この裁定について、ジム・エバンスもMLBから意見を求められたそうです。

○●前回の回答(久々に時事ネタ)●○

時事ネタも回答が遅れれば、時事ネタでなくなってしまいますね。

どちらも(ベースボールの世界では)ボークではない。
でした。

-------------------------------------------------------------
8.05 塁に走者がいるときは、次の場合ボークとなる。
(a) 投手板に触れている投手が、投球に関連する動作を起こしながら、投球を中止した場合。
【原注】左投げ、右投げ、いずれの投手でも、自由な足を振って投手板の後縁を越えたら、打者へ投球しなければならない。ただし、二塁走者のピックオフプレイのために二塁へ送球することは許される。

(b) 投手板に触れている投手が、一塁または三塁に送球するまねだけして、実際に送球しなかった場合。
【注】投手が投手板に触れているとき、走者のいる二塁へは、その塁の方向に直接ステップすれば偽投してもよいが、一塁または三塁と打者への偽投は許されない。投手が軸足を投手板の後方へはずせば、走者のいるどの塁へもステップしないで偽投してもよいが、打者にだけは許されない。

(c) 投手板に触れている投手が、塁に送球する前に、足を直接その塁の方向に踏み出さなかった場合。
【原注】投手板に触れている投手は、塁に送球する前には直接その塁の方向に自由な足を踏み出すことが要求されている。投手が実際に踏み出さないで、自由な足の向きを変えたり、ちょっと上にあげて回したり、または踏み出す前に身体の向きを変えて送球した場合、ボークである。投手は、塁に送球する前に類の方向へ直接踏み出さなければならないが、踏み出したからといって送球することを要求されてはいない(一塁についてだけは例外)。

(h) 投手が不必要に試合を遅延させた場合。
【原注】本項は、8.02(c)により警告が発せられたときは、適用されない。投手が遅延行為をくり返して8.02(c)により試合から除かれた場合には、あわせて本項のボークも課せられる。8.04は、塁に走者がいないときだけ適用される。


【8.05原注】ボークルールの目的は、投手が走者を意図的に騙そうとするのを防ぐためであることを、審判員は心に銘記しなくてはならない。もし、審判員の判断で投手の“意図”に疑いを抱いたら、審判員は厳重に規則を適用すべきである。

-------------------------------------------------------------


さて、炎上覚悟で今回のU18の決勝戦での出来事を取り上げました。

私が強調したいのは、今回のU18大会は、ホスト国は日本ではありましたが、行われたのは「野球」ではなく、「ベースボール」だったということです。国際大会では「ここは日本だ!」は通用しないのです。

まずは、オコエ選手がアウトになった左投手の一塁牽制から考えてみたいと思います。これを「ボーク」と考える方の根拠で一番多いのは最後の原注の「目的は、投手が走者を意図的に騙そうとするのを防ぐため」というフレーズでしょう。

然し、このフレーズを強調し過ぎると、審判員が恣意的にボークの宣告ができるようになり、「牽制球に走者が引っかかった場合は全てボーク、何故なら騙そうとしたから」という理屈も成立してしまいます。審判員は野球における裁判官です。刑法でいう「罪刑法定主義(犯罪とされる行為の内容、及びそれに対して科される刑罰を予め、明確に規定しておかなければならないとする原則)」が野球の審判の判定についても当然求められます。

「何でボークなんですか?」という質問に対して「騙そうとしたから」だけでほ説得力がある回答とは言えません。今回は日本の選手がアウトになったから感情的になって訳もわからず「ボークだ!」と言っている方が多いように思います。

理性的な方は、8.05(c)をボークである理由に挙げるでしょう。

日本では、この8.05(c)が文章の字面通りの解釈がなされているのですが、では、その字面通りの解釈で足を本当に直接その塁の方向に踏み出しているつもりでも、本当にそうでしょうか?

例えば、投手の出した足の角度が一度ずれていれば、それを延長すると、投手板中央から約18メートル先の一塁ベースでは、高校で教わった三角関数で計算すると、18メートル*sin(1度)≒18*0.0174=0.314なので、ベースの中央から31.4cmのところを足の延長線は指している事になりますし、5度ズレたら、18メートル*sin(5度)≒18*0.0871=1.5688なので、約157cmもベースからずれたところを指している事になります。

恐らく投手の足の向きが5度ずれていたとしても、審判の目にはまっすぐに見えると思いますが、このようにズレています。本当に直接その塁の方向に踏み出すのは難しいのです。

そこでベースボールの世界では、おおよそ塁間の半分よりもその塁の方向に足が向いていれば、直接塁の方向に足を踏み出したものと解釈されるのです。日本の解釈よりかなり緩いです。つまり、ベースボールの解釈では米国のプラット投手の牽制は8.05(c)に違反しているとは言えません。

また、「始動するときに腕から動いているから、8.05(a)に抵触する」という方もおられましたが、牽制球を投げる際も、投球する際も腕が動くのは当たり前で、腕が動いたことが投球動作の開始との解釈はできません。

また音声で「膝が入りこんだ」との解説がありましたが、8.05(a)【原注】で問題とされているのは膝ではなく、足ですからこの原注の文章にも抵触しません。

何処から見てもこの牽制はベースボールの観点からは合法でボークではありません。それよりも、私は「オコエ君、退場にならなくてラッキーだったね」ということを思いました。両腕を上に挙げる行為は明らかに審判を馬鹿にしたものであり、警告なしの退場の対象となり得ます。

次にジェファーソン投手の二塁へステップしただけの動きについてです。日本のルールブックには【注】があります。8.05(b)【注】に「その塁の方向に直接ステップすれば偽投してもよい」とあります。この「偽投」という言葉がときに誤解を生んでいるようです。「偽投」というのですから、「投げる真似、すなわち腕を振る動作が必要だ」という解釈をしている団体すら存在するようです。ですから、日本の投手は二塁に投げない場合、必ず腕を振る動作をします。

しかし、ベースボール本国での解釈では二塁は「ステップをしても、投げても投げなくてもどっちでも良い塁」です。腕の振りは要求されていません。ジェファーソン投手は投手板の後方に自由な足を置いたので、正しくステップしました。その後に日本の投手が行う腕を振る動作が無かったので、単に見慣れないため「挙動がおかしい!あれはボーク!」という言説が蔓延してしまったのでしょう。

このような国際大会の度に私が思うのは、ベースボールがホーレス・ウィルソン(Horace Wilson)により日本に紹介されて、143年経ちます。
143年という年月が、ベースボールがあたかも日本で発祥したスポーツのように我々を勘違いさせてしまうのではないでしょうか?

ベースボールは、残念ながら間違いなく米国で生まれた競技であり、143年という歳月と言語の壁で「野球」は少し違うルールとなってしまっています。

東京オリンピックで、野球が五輪競技となりましたが、厳密に言えばそこで行われるのは「ベースボール」であるはずです。WBCで二回チャンピオンになりましたが、ここでもう一度謙虚になって、野球とベースボールの違いを整理して理解していないと今回のように不利にもなるし、場合によっては選手が怪我をします。

また、野球のルールをベースボールのルールに組み込ませたいのならば、彼らの言語できちんと主張ができなければなりません。野球の審判を志す人はこれからは英語から逃げることは許されないのでは無いでしょうか?

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

濱野でした。

!無断転載禁止!

【203回】久々に時事ネタ。

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2015-9-11 14:53
こんにちは。

台風18号とそれに続く大雨で大変な目に遭っていらっしゃる皆様に、お見舞い申し上げます。
自然の脅威の前に言葉もありません。

同じ日本に住んでいる以上、明日は我が身です。今日という日を平穏無事に生きていられることに感謝しなければなりませんね。

さて、8月25日の東京イブニングセミナーには45名の方、28日の名古屋には20名もの方に来ていただき有難うございました。

次の東京イブニングセミナーは今月の29日(火)に行います。

このようにどうしても大都市圏中心の活動に偏ってしまい申し訳ないという気持ちは常に持っております。地方の方や、いろいろな事情で参加できない方のためにE-Learningを用意しております。私のイブニングセミナーにご参加頂いた方で、E-Learningもご受講頂いた方にはお分かりかと思いますが、本当に「イブニングセミナー」もE-Learningもこのルールクイズも、ほぼ同様の「細かいことをクドクドと」スタイルでやっております。



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新たにイブニングセミナーの為に作ったスライドがある程度たまったら、E-learningも更新して行こうと思います。

■クイズ203(エキスパート)■

久しぶりに映像で時事ネタを取り上げます。





テレビの音声の解説や、映像をアップロードしてくれた方の意見や世論はさておき、もしあなたが審判だったらどう判定しますか? その際の論拠も明確にして考えてみて下さい。

○●前回の回答(血液型の話ではないです)●○

正解は
公認野球規則7.06(a)を適用し、外野手からの送球を内野手が捕ってプレイが一段落した時点でタイムを宣告し、一塁走者に二塁を与える
でした。

-------------------------------------------------------------
公認野球規則7.06
オブストラクションが生じたときには、審判員は“オブストラクション”を宣告するか、またはそのシグナルをしなければならない。
(a)走塁を妨げられた走者に対してプレイが行なわれている場合、または打者走者が一塁に触れる前にその走塁を妨げられた場合には、ボールデッドとし、塁上の各走者はオブストラクションがなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、アウトのおそれなく進塁することが許される。
 走塁を妨げられた走者は、オブストラクション発生当時すでに占有していた塁よりも少なくとも一個先の進塁が許される。
 走塁を妨げられた走者が進塁を許されたために、塁を明け渡さなければならなくなった前位の走者(走塁を妨げられた走者より)は、アウトにされるおそれなく次塁へ進むことが許される。
-------------------------------------------------------------


上記、私が赤字にしたように、オブストラクション(a)の場合は「ボールデッド」となっていますが、ボールの起点が外野で走者が複数いる場合には、プレイの結果を見てみないと(a)項か(b)項か判断できない場合があります。例えば、

走者一塁でライト前ヒット、エンドランのかかった一塁走者が二塁を回ったところで遊撃手と接触しつつも三塁を狙って続けて走り、打球を処理した右翼手が三塁に向かって送球。

もしこの後、「送球が直接三塁に行く/中継に入った内野手が更に三塁へ送球」の場合は、A項のオブストラクションが適用できますが、「中継に入った野手が、打者走者をアウトにしようと一塁へ送球」したような場合は、結局は外野手が意図したようにその走者にプレイが為されなかったので、(b)項となります。

また、走者が走塁を妨げられたのが、「既に送球が外野手の手から離れていた/まさに離れるくらいのタイミング」であればA項となりますが、「まだ打球を処理しようとしていた」段階であれば、走者に対してプレイをしているとは言えないのでB項になります。

ですので、外野からのプレイで、複数走者がいる場合はプレイの結果を見てみないとA項かB項か分からないということは考えなくてはならず、つまり即ボールデッドにはできず、外野からの送球は「基本的にはB項で扱う」という意味はこの点にあります。

このようにA項なのかB項なのかというのは、特に外野からの送球の場合は難しいのです。

また今回の設問のように、プレイの対象となる走者が1人のときは、A項であることが確定しますが、悪送球等でボールがプレイングフィールドの外に出た場合は、複数の塁を進塁できる可能性があるので、内野手にボールが戻ってきて初めて「タイム」の宣告をする必要があります。この点は挟殺プレイの場合も同様ですが、a項ではどんな場合もすぐにボールデッドになるというのは誤ったルールの解釈です。

質問者様は、「接触がなくても余裕でアウトのタイミングだった」という点が引っかかったそうです。しかし、A項を適用するときには、「この妨害が無かったら」という仮定を考える必要はなく、走者には最低でも1つの塁を与えなくてはなりません。送球が外に出れば2つの塁となります。安全進塁権を得た走者がボールデッド中でもリタッチの義務を果たさなければならないのは言うまでもありません。「この妨害が無かったら」を考えなくてはならないのは(b)項の場合です。

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

濱野でした。

!無断転載禁止!

【202回】血液型の話ではないです。

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2015-7-16 12:43
こんにちは。濱野です。

更新が滞りがちで申し訳ありません。
地方の方や二人制のリーグ戦に参加されていない方にはそのように見えているのかとも思いますが、「ルールクイズの更新がない」イコール「UDCが活動していない」ではないことはご理解頂きたいと思います。

言い訳っぽくなりますが、丁寧な解説を心がけているので「やっつけ仕事」で書きたくないと思っています。結果が導かれる理由を省いて「うるせぇ、ゴチャゴチャ質問すんな!上がそう言ってんだからそうなんだ!」式の解説(にもなっていない)によるベースボールのルール教育に皆さんは辟易しているから、この欄をご覧になっているのではないでしょうか?粗製濫造にはしたくないのです。

UDCが二人制で請け負っている準硬式の試合も春季リーグの入替戦が終わり、ようやく余裕が出てきました。これから夏休みに向けてイブニングセミナーも計画にいれておりますので、よろしくお願いいたします。



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■クイズ201(エキスパート)■

今回はメールで頂いた質問からの出題です。

無死走者1塁からのエンドランです。打球はレフトへの大飛球。走者が2塁を回ったところでレフトが好捕。走者は慌てて2塁ベースを踏み直して1塁を目指しているときに走路にいた二塁手と接触したと。「接触のあった瞬間」には明らかに一塁走者を刺そうとしていたのが明確だったそうです。ちなみに接触がなくても余裕でアウトのタイミングでした。

さて、あなたが審判ならばどのような処置をとりますか?


○●前回の回答(スクイズ・本盗の際の打撃妨害)●○

正解は
公認野球規則6.08(c)を適用し、プレイが一段落するまで続ける。打者走者がアウトになっているので、ペナルティを適用。ボールデッドとし、三塁走者は盗塁行為があったので得点を認めるが、二塁走者を戻し、打者走者に一塁を与える。監督は、打撃妨害のペナルティか、打者走者がアウトになる代わりにサヨナラ勝ちかのどちらかを選択することができる。
でした。

走者が三塁にいて、スクイズまたは本盗のときの打撃妨害は7.07の規則が適用されるのではないの?と思った方、よく勉強されていますね。

ルールブックを見てみましょう。

-------------------------------------------------------------
7.07 三塁走者が、スクイズプレイまたは盗塁によって得点しようと試みた場合、捕手またはその他の野手がボールを持たないで、本塁の上またはその前方に出るか、あるいは打者または打者のバットに触れたときには、投手にボークを課して、打者はインターフェアによって一塁が与えられる。この際はボールデッドとなる。
【注1】捕手がボールを持たないで本塁の上またはその前方に出るか、あるいは打者または打者のバットに触れた場合は、すべて捕手のインターフェアとなる。
 特に、捕手がボールを持たないで本塁の上またはその前方に出た場合には、打者がバッタースボックス内にいたかどうか、あるいは打とうとしたかどうかには関係なく、捕手のインターフェアとなる。また、その他の野手の妨害というのは、たとえば、一塁手などが著しく前進して、投手の投球を本塁通過前にカットしてスクイズプレイを妨げる行為などを指す。
【注2】すべての走者は、盗塁行為の有無に関係なく、ボークによって一個の塁が与えられる。
【注3】本条は、投手の投球が正規、不正規にかかわらず適用される。
【注4】投手が投手板を正規にはずして走者を刺そうと送球したときには、捕手が本塁上またはその前方に出ることは正規なプレイであって、打者がこの送球を打てば、かえって打者は守備妨害として処置される。
-------------------------------------------------------------

では、スクイズあるいは本盗でない場合の「一般規定」である6.08(c)はどうなっているでしょうか?

-------------------------------------------------------------
6.08 打者は、次の場合走者となり、アウトにされるおそれなく、安全に一塁が与えられる。(ただし、打者が一塁に進んで、これに触れることを条件とする)
(c)捕手またはその他の野手が、打者を妨害(インターフェア)した場合。
 しかし、妨害にもかかわらずプレイが続けられたときには、攻撃側チームの監督は、そのプレイが終わってからただちに、妨害行為に対するペナルティの代わりに、そのプレイを生かす旨を球審に通告することができる。
 ただし、妨害にもかかわらず、打者が安打、失策、四死球、その他で一塁に達し、しかも他の全走者が少なくとも一個の塁を進んだときは、妨害とは関係なく、プレイは続けられる。
【原注】捕手の妨害が宣告されてもプレイが続けられたときは、そのプレイが終わってからこれを生かしたいと監督が申し出るかもしれないから、球審はそのプレイを継続させる。
 打者走者が一塁を空過したり、走者が次塁を空過しても、[7.04付記]に規定されているように、塁に到達したものとみなされる。
 監督がプレイを選ぶ場合の例。
壱 一死走者三塁、打者が捕手に妨げられながらも外野に飛球を打ち、捕球後三塁走者が得点した。監督は、打者アウトで得点を記録するのと、走者三塁、一塁(打者が打撃妨害により出塁)とのいずれを選んでもよい。
弐 無死走者二塁、打者は捕手に妨げられながらもバントをして走者を三塁に進め、自らは一塁でアウトになった。監督は、無死走者二塁、一塁とするよりも、走者三塁で一死となる方を選んでもよい。
 三塁走者が盗塁またはスクイズプレイにより得点しようとした場合のペナルティは、7.07に規定されている。
 投手が投球する前に、捕手が打者を妨害した場合、打者に対する妨害とは考えられるべきではない。このような場合には、審判員は“タイム”を宣告して、“出発点”からやり直させる。
【注1】監督がプレイを生かす旨を球審に通告するにあたっては、プレイが終わったら、ただちに行なわなければならない。なお、いったん通告したら、これを取り消すことはできない。
【注2】監督がペナルティの適用を望んだ場合、次のとおり解釈できる。
 捕手(または他の野手)が打者を妨害した場合、打者には一塁が与えられる。三塁走者が盗塁またはスクイズプレイによって得点しようとしたときに、この妨害があった場合にはボールデッドとし、三塁走者の得点を認め、打者には一塁が与えられる。
 三塁走者がスクイズプレイで得点しようとしていなかったときに、捕手が打者を妨害した場合にはボールデッドとし、打者に一塁が与えられ、そのために塁を開け渡すことになった走者は進塁する。盗塁を企てていなかった走者と塁を開け渡さなくてもよい走者とは、妨害発生の瞬間に占有していた塁にとめおかれる。
-------------------------------------------------------------


(今気づいたのですが、日本の場合は【注2】にも従う必要があるので、結論が変わってくるのかもしれません、所属の連盟にお問い合わせ下さい)

上記規定の文章の何処(特に本家の英文版には)にも、「スクイズ/本盗の際に打者が妨害されながらも、投球をバットに当てた場合」の記述がなく、MLB/MiLB両方のアンパイアマニュアルにも言及がありませんでした。前回の出題は、いわば「ルールブックの盲点」をついたものです。私は頂いた質問に答えを出せず、師匠ジム・エバンスに尋ねました。

曰く「7.07は捕手に妨害された結果打者が打撃行為をできず、フェアの打球を打てなかった場合に適用されるのであって、妨害されながらもフェアの打球を打った場合は6.08が適用される。理由はまさに質問のケースのように7.07を適用してしまうと、反則を犯した守備側が有利になってしまう場合があるからだ」とのことでした。

いつもながらのジムの明快な説明です!

質問の設定では打者走者が一塁でアウトになっているので、6.08が適用されることになりますが、もし妨害されながらも綺麗に安打を放ち、二塁走者が難なく生還した場合を考えたら、7.07を適用できない理由は更にクリアに理解頂けるかと思います。反則を犯した方が得をするようなルールの運用はしてはならない。スポーツマンシップの原則に当てはめて考えれば自ずと答えは出てきますね。

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

濱野でした。

7/17追記
「ルールクイズの答えが一部間違っている」とのご指摘があって訂正しました。6.08(c)を適用するのは正しいのですが、スクイズなので三塁走者は投球と同時に本塁に向けて走っているはずですから、7.04(d)の記述の通り、6.08(c)ペナルティの適用でも得点は認められることになります。

ご指摘ありがとうございました!こういう反応を頂けると、「きちんと読んでもらっているのだな」と感じます。

                          !無断転載禁止!

【201回】スクイズ・本盗の際の打撃妨害

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2015-4-14 23:57
こんにちは。濱野です。

多くの皆様から会員更新の申し込みを頂き、ありがとうございます。
会員証はまだどなたにもご送付できておりません。発行まで今しばらくお待ちください。

ピッカピカの一年生になったばかりの息子の周りではサッカーを始める子が多いようで、本人も「僕もサッカーやってみたい」と言い出しました。私が「ベースボールは?」と尋ねると「お父さんがやってるから嫌だ。。。」と一蹴されてしまいました。

スポーツというのは、自発的にやらないと楽しいものには絶対にならないので息子が楽しいと思えるものを選択してもらえば良いとは思う一方で、自分が人生をかけたベースボールというスポーツの楽しさを息子にもいつか分かって欲しいと強く思うのですが、それは私のエゴでしょうか?



さて、UDCが審判を担当している某リーグも春のシーズンが始まりました。新たに参加を希望してくれた方が3人も出て、嬉しい限りです。皆様は既にご自分の所属の団体があってそちらの試合に行かざるを得ないとは思いますが、机上や講習会の二人制ではなく、実際に試合をすることでしか身につかないものもあると思います。より多くの方からの参加の申し出をお待ちしております。

とはいうものの、このリーグも東京多摩地域と神奈川県で行われており、この呼びかけも実質上首都圏の方が中心になってしまい、それ以外の地域の方々には申し訳なく思っております。この申し訳無さから生まれたのが、下記のE-Learningです。



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■クイズ201(エキスパート)■

こちらも質問箱からの出題です。

最終回の裏、後攻チームが一点を追いかけています。一死走者二塁・三塁のチャンスです。投手の投球と同時に二人の走者が同時にスタートしました。これを見た捕手は一刻も早く投球を捕ろうと慌てて前に出てきました。しかしダブルスチールではなく、打者はバントの構えに入ろうとしました。捕手があまりに慌てていたので打者のバットに触れてしまいました。打者は妨害されながらも、フェア地域にゴロを転がすことに成功しました。

三塁走者は楽々生還、打球を処理した投手が一塁に送球し打者走者はアウトになりました。しかし、その間にスタートを切っていた二塁走者も本塁を陥れました。

さて、あなたが審判ならばどのような処置をとりますか?
考えてみてください。走者が三塁にいるときの打者に対する妨害ですよ。

○●前回の回答(ボークの送球です)●○

正解は
ボークのペナルティを適用し、タイムをかけて得点した二塁走者を三塁に戻し、一塁走者を二塁に進める
でした。

ルールブックを見てみましょう。8.05から抜粋です。

-------------------------------------------------------------
ペナルティ 本条各項によってボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、一個の塁が与えられる。
 ただし、ボークにもかかわらず、打者が安打、失策、四死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が少なくとも一個の塁を進んだときには、本項前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる。
【付記1】投手がボークをして、しかも塁または本塁に悪送球(投球を含む)した場合、塁上の走者はボークによって与えられる塁よりもさらに余分の塁へアウトを賭して進塁してもよい。
-------------------------------------------------------------


上記のペナルティの「ただし」以下の文章は、打者が実際にフェアの打球を打つなどした場合の規定で「送球」の場合は直接触れていませんし、【付記1】は複数の走者がいる場合が想定されているのか不明です。前回の出題はルールブックの盲点をついたものでありました。

UDCインストラクター間でも意見が割れたので、久々にマイナー・リーグのスーパーバイザー、我々の師匠のジム・エバンスに尋ねてみました。

曰く「ボークのペナルティの本文の原則の通り」だそうです。すなわち、全ての走者が少なくともひとつの塁を進めなかった以上、たとえ前位の走者が得点をしていたとしても、ボーク本来のペナルティ(ボールデッドとし、塁上の走者をそれぞれ一つ進める)を施行しなければなりません。

前回の出題のケースで、一塁走者が悪送球を利して二塁に進めば無論二塁走者の得点は認められることになります。


※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

【200回】ボークの「送球」です。

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2015-3-23 15:37
こんにちは。濱野です。

間もなく新年度となります。
皆様からの新規入会及び、会員更新申し込みをお待ちしております。

このルールクイズのコーナーも新年度より何とか月に二回の更新を目指し努力して参ります。

いつもこちらで宣伝しているE-Learningですが、製作会社の(株)キバンインターナショナル様が私のルール口座を新規お申込みの方にサプライズプレゼント(本当に私も知らずにビックリです!)キャンペーンを行っておりますので、第一章の受講がまだの方は、この機会に是非お申込みください。



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そして、(株)キバンインターナショナル様からも、「濱野さん、第二章の制作をそろそろ」という嬉しい催促を頂いたので、またパワーポイントのイラストと格闘中です。もう少ししたら収録を開始できると思います。第二章は「走者と守備のルール」という題材を扱う予定でいます。

また、他にもUDCから近いうちに皆様に新企画を発表できると思いますので、お楽しみにお待ちください。

■クイズ200(ビギナー)■

質問箱からです。
1死1・2塁。ボークが宣告されましたが、投手はそのまま二塁へ送球。しかしそれを内野手が後逸しボールは外野へ。その間に、2塁走者は、一気に本塁を踏みましたが、1塁走者は、一塁ベースに付いたままでした。審判としてどのような措置を取ればよいでしょうか?

皆さん、考えてみてください。

○● 前回の回答(ビギナー問題ではあるのですが)●○

正解は
何の処置もとってはならない。
でした。

つまり、プレイ成立です。

想定される反論
その1 インフィールドフライのルールの目的はあまりにも安易なダブルプレイを防ぐことにあるのだから、ダブルプレイが成立してしまったら、後からでもインフィールドフライを宣告し打者のみをアウトにして一塁走者・二塁走者をそれぞれ元の塁に戻すべきでは?

反論に対する解説
ルールブックを見てみましょう。

----------------------------------------------------------
2.40 infield fly「インフィールドフライ」―無死または一死で、走者が一・二塁、一・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球(ライナーおよびバントを企てて飛球となったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるものをいう。この場合、投手、捕手、および外野手が内野で前記の飛球に対して守備したときは、内野手と同様に扱う。
 審判員は、打球が明らかにインフィールドフライになると判断した場合には、走者が次の行動を容易にとれるように、ただちに“インフィールドフライ”を宣告しなければならない。また、打球がベースラインの近くに上がった場合には“インフィールドフライ・イフ・フェア”を宣告する。
 インフィールドフライが宣告されてもボールインプレイであるから、走者は離塁しても進塁してもよいが、その飛球が捕らえられれば、リタッチの義務が生じ、これを果たさなかった場合には、普通のフライの場合と同様、アウトにされるおそれがある。
 たとえ、審判員の宣告があっても、打球がファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。
【付記】インフィールドフライと宣告された打球が、最初に(何物にも触れないで)内野に落ちても、ファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。また、この打球が、最初に(何物にも触れないで)ベースラインの外へ落ちても、結局フェアボールとなれば、インフィールドフライとなる。
【原注】審判員はインフィールドフライの規則を適用するにあたって、内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるかどうかを基準とすべきであって、たとえば、芝生やベースラインなどを勝手に境界線として設定すべきではない。たとえ、飛球が外野手によって処理されても、それは内野手によって容易に捕球されるはずだったと審判員が判断すれば、インフィールドフライとすべきである。インフィールドフライはアピールプレイであると考えられるような要素はどこにもない審判員の判断がすべて優先し、その決定はただちに下されなければならない。
 インフィールドフライが宣告されたとき、走者は危険を承知で進塁してもよい。インフィールドフライと宣告された飛球を内野手が故意落球したときは、6.05(l)の規定にもかかわらずボールインプレイである。インフィールドフライの規則が優先する。
【注】インフィールドフライは、審判員が宣告して、初めて効力を発する。
----------------------------------------------------------


インフィールドフライは、私が規則書の文章を赤太字にしたように、「ただちに」下されなくてはなりません。「後からでも」宣告して良いものではありません。下線を引いた所にあるように、インフィールドフライはアピールプレイでは無いので、審判の判断が全てで、その判断は「走者が次の行動を容易にとれるように、ただちに」行われなければなりません。

想定される反論その2

ダブルプレイが完成した時点でボールデッドとし、故意落球で打者だけをアウトにして試合を再開すれば良い。


----------------------------------------------------------
6.05 打者は、次の場合、アウトとなる。
(L)無死または一死で、走者一塁、一・二塁、一・三塁または一・二・三塁のとき、内野手がフェアの飛球またはライナーを故意に落とした場合。
 ボールデッドとなって、走者の進塁は認められない。
【付記】内野手が打球に触れないでこれを地上に落としたときには、打者はアウトにならない。ただし、インフィールドフライの規則が適用された場合は、この限りではない。
【注1】本項は、容易に捕球できるはずの飛球またはライナーを、内野手が地面に触れる前に片手または両手で現実にボールに触れて、故意に落とした場合に適用される。
【注2】投手、捕手および外野手が、内野で守備した場合は、本項の内野手と同様に扱う。また、あらかじめ外野に位置していた内野手は除く。
----------------------------------------------------------


野手が併殺を防ぐために、故意に飛球、あるいはラインドライブを一度グラブ・ミットに当てて落としたのならば上記6.05(L)の規定を適用できるかもしれません。
しかし、問題文には捕手は「危なっかしい様子で落下点に入り、(中略)慌てた様子で地面に落ちたボールを拾って」います。この文章からは捕手が併殺を防ぐために故意に落球したとは伝わってきませんし、百歩譲れば、このルールを適用できる可能性はゼロでは無いですが、実際に併殺が成立した後にタイムをかけるのではなく、審判が、飛球(ライナー)を処理する野手が故意にボールを落としたのを見たらすぐにタイムを掛けなくてはなりません。よってこの反論も説得力を持ちません。

上記のように、確かに、インフィールドフライルールの立法目的はあまりにも安易なダブルプレイを防止することにありますが、だからといって、走者一塁二塁/満塁で飛球が飛んだ時に絶対にダブルプレイが起こらないかといったらそんなことはありません。

審判が「これは容易に捕れる飛球では無い」と判断すれば、敢えてインフィールドフライの宣告を行わない場合もあります。その結果、守備する野手が落球してダブルプレイが成立してしまえば、それは仕方のないことで、審判は結果としてダブルプレイが成立してしまったからという理由で、ルールを遡って適用するということは絶対に出来ません。

絶対にです!

しかし、私が小耳に挟んだところによると、「(インフィールドフライが宣告されていなくても)野手が落球してダブルプレイが成立した場合はダブルプレイは認めず、打者走者だけアウトにして走者を投球当時の塁に戻す」としている影響力のある書物があるようです。

こうなると、毎回の文末に載せている「各団体・連盟において上記と違う解釈を取る場合があります。ご確認ください。」としか、私としては書く他ないのですが、国際野球の舞台においてそのような解釈は絶対に通用しないということだけはその本の執筆者も認識しておられるはずです。

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

【199回】ビギナー問題ではあるのですが

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2015-2-6 17:23
こんにちは。
濱野です。

9/12の更新から、時間が経ってしまい申し訳ございません。
昨年、ルールクイズの執筆のペースを一時落として 「E-Learning」の第一章を作り上げ、公開しました。

先月、遠藤くんと福岡に行ってきました。「E-Learningを受講してます!しつこいくらいの説明で、とてもわかりやすくて面白かったです!」というとても嬉しい声を頂きました。「次章、早く見たいです!」とも。

その九州では、二人制審判の講習会でした。最初に依頼されたのは野球場での実地のクリニックのみだったのですが、私から「座学である程度、予習された方が良いですよ」と提案させて頂いたのです。

私から提案した以上、その座学をクオリティの低いものにする訳にはいきません。受講者の皆様にわかりやすいものにするように、パワーポイントと日々格闘しておりました。

お陰で、福岡では座学も実地のグラウンドも熱気のある講習会となりました。先の会報で書いたとおり、秋田の皆様同様、私が行ったことで「火がついた」のならば、こんなに嬉しいことはありません。

「ホームページの更新が殆ど無いけど、UDCは大丈夫?」という声がインストラクターを通じて私のもとに届いております。先日、ニュース欄でお知らせした通り、「ワンオペ」で運営しているだけでなく、子どもが小さいので保育園の送迎で長い時間事務所にいられないということで会員の皆様に御迷惑かけていること、申し訳ございません。

毎日、優先順位をつけて取捨選択して仕事をしております。結果、このように更新間隔が開いてしまい申し訳ございません。基本的には一人でE-Learningの続編も作らなくてはならないし、オンラインショッピングも手直ししていかなくてはなりません。このように講習会の依頼があれば、依頼者の期待を裏切らないように準備を怠るわけにはいかないのです。

web更新については、他のインストラクターも手伝ってくれるので、今までのような「凪」状態ではなくなると思いますが、Web更新が少ない間も「UDCは動いている」ということはご理解願います。



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■クイズ199(ビギナー)■

一死走者一塁二塁。すこし風のある日でした。打者は捕手の前に飛球を打ち上げました。審判は誰もインフィールドフライの宣告をしませんでした。(敢えて宣告しないという判断だったのか、単に宣告を忘れたのかはここでは問題ではありません。)しかし危なっかしい様子で落下点に入ったものの捕手はフェア地域でミットの土手に飛球を当ててしまい、慌てた様子で地面に落ちたボールを拾い、三塁に送球、送球を受けた三塁手は二塁走者がの三塁到達より前に三塁に触球、その後一塁に送球して走らずに打球の行方を見ていた打者走者をもアウトにしました。


さて、あなたが審判であったならどのような処置を取りますか?。

○● 前回の回答(実際に起きた事象ですよ。)●○

正解は
オブストラクションA頁で三塁走者の得点を認める
でした。

-------------------------------------------------------------
7.06 オブストラクションが生じたときには、審判員は“オブストラクション”を宣告するか、またはそのシグナルをしなければならない。
(a)走塁を妨げられた走者に対してプレイが行なわれている場合、または打者走者が一塁に触れる前にその走塁を妨げられた場合には、ボールデッドとし、塁上の各走者はオブストラクションがなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、アウトのおそれなく進塁することが許される。
 走塁を妨げられた走者は、オブストラクション発生当時すでに占有していた塁よりも少なくとも一個先の進塁が許される。
 走塁を妨げられた走者が進塁を許されたために、塁を明け渡さなければならなくなった前位の走者(走塁を妨げられた走者より)は、アウトにされるおそれなく次塁へ進むことが許される。
【付記】捕手はボールを持たないで、得点しようとしている走者の進路をふさぐ権利はない。塁線(ベースライン)は走者の走路であるから、捕手は、まさに送球を捕ろうとしているか、送球が直接捕手に向かってきており、しかも充分近くにきていて、捕手がこれを受け止めるにふさわしい位置をしめなければならなくなったときか、すでにボールを持っているときだけしか、塁線上に位置することができない。この規定に違反したとみなされる捕手に対しては、審判員は必ずオブストラクションを宣告しなければならない。
【原注】走塁を妨げられた走者に対してプレイが行なわれている場合には、審判員は“タイム”を宣告するときと同じ方法で、両手を頭上にあげてオブストラクションのシグナルをしなければならない。オブストラクションのシグナルが行なわれたときは、ただちにボールデッドとなる。しかし、審判員のオブストラクションの宣告がなされる前に、野手の手を離れていたボールが悪送球となったときには、オブストラクションが発生しなければ、その悪送球によって当然許されるはずの塁がその走者に与えられるべきである。走者が二・三塁間で挟撃され、すでに遊撃手からの送球がインフライトの状態のときに、三塁へ進もうとした走者が三塁手に走塁を妨げられたとき、その送球がダッグアウトに入った場合、その走者には本塁が与えられる。この際、他の走者に関しては、オブストラクションが宣告される以前に占有していた塁を基準として二個の塁が与えられる。
-------------------------------------------------------------


オブストラクションに関するよくある誤解の一つは、「実際にボールを持たない野手と走者の衝突・接触が無いと宣告できない」というものです。

そんなことはありません。確かに、衝突・接触が無いにも関わらず「オブストラクション!」と宣告することは審判の勇気が求められます。しかし、残念ながらプロアマ問わず日本の野球に時折見られる「スポーツマンシップに悖る(もとる)行為」は、伝統的な審判員の権威の無さ(権威が無いから勇気のあるジャッジができない)に由来すると思います。

走者が二塁にいるときに、遊撃手が二塁に牽制球を受けに行くふりをして、故意に二塁走者の前で立ち止まって走者の視界を塞いだり、逆に二塁走者が遊撃手へのゴロが転がったときに立ち止まって遊撃手が打球を見るのを妨げたり、といいうような行為が、小学生レベルの試合でも見られるのはとても残念なことです。

表題に、「実際に起きた事象です」と書きました。2004年8月6日、タンパベイデビルレイズ(当時)とシアトルマリナーズとの試合です。(イチロー選手がまだマリナーズにいて、258本の安打を打った年です)とにかく、8月6日のトロピカーナ・フィールドでの試合で、延長10回裏、タンパベイの三塁走者カール・クロフォードがシアトルの遊撃手ホセ・ロペスに左翼手ポール・イバネスが捕球するのを意図的に遮ったということで、三塁審判によりオブストラクションが宣告されて本塁への進塁が認められました。勇気の要るジャッジだったとは思いますが、提訴試合になることもなく終わりました。下記リンクは当時のシアトルの新聞ですが、淡々と事実のみを伝えています。

http://goo.gl/bVwBLm

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

★UDC野球ルールクイズ委員会

濱野でした。
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【198回】実際に起きた事象ですよ。

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2014-9-12 17:40
こんにちは。
濱野です。

8/26の東京イブニングセミナーにお越しいただいた皆様、ありがとうございました。36席の部屋を確保して直前に会場の変更もあり、「空席だらけだったらどうしよう」と心配していたのですが、44人もの方に来て頂き有難うございました。

調子に乗って、第二回を10/2(木)の18:45より私の第二回イブニングセミナーを港区勤労福祉会館第一洋室で行います。

第二回目も、eラーニングのために制作した私の血と涙の結晶(笑うとこです!)パワーポイントのスライドを使って進めていきます。

facebookのコメント欄に、USTREAMなどでのライブ配信を希望する声を頂きましたが、遠方やお仕事の都合で来られない方は、同内容(むしろ充実しているかもしれない)E-learningのパックをお買い求め頂ければと思います。何卒宜しくお願い致します。



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また、10月4日・5日と秋田県横手市に伺います。二人制の講習会です。NPBのアンパイアスクールも二人制を教えながら選抜を行うそうですので、予習には持ってこいだと思います。11月に東京でも二人制講習会を行いますが、今回の横手は3時間の座学付でより突っ込んだ解説をするように心がけます。もし良かったらお越し下さい。

また用具販売の方ですが、前回の記事投稿後少しは持ち直しております。今後も皆様に見捨てられないように努力していきますので、審判用品をお求めの際はぜひとも私たちをご指名ください。またUDCに扱いのない商品でも、取り寄せ可能なものもございますので、一度はご相談ください。


■クイズ198(エキスパート)■

同点で迎えた9回ウラ、一死走者三塁です。打者が右翼手の定位置付近に飛球を打ち上げました。三塁走者はタッグアップの準備のために三塁キャンバスに付きました。すると審判から見ても明らかに、三塁走者が右翼手の捕球面が見えなくなるように三塁手がその体で三塁走者の視野を遮ろうとしています。そのために良いスタートが切れず本塁のタッグプレイでアウトになりました。

さて、あなたが三塁の審判であったならどのような処置を取りますか?。

○● 前回の回答(反則打球?)●○

正解は
打者はアウトになる
でした。

-------------------------------------------------------------
6.06 次の場合、打者は反則行為でアウトになる。
(a)打者が片足または両足を完全にバッタースボックスの外に置いて打った場合。
【原注】本項は、打者が打者席の外に出てバットにボールを当てた(フェアかファウルを問わない)とき、アウトを宣告されることを述べている。球審は、故意四球が企てられているとき、投球を打とうとする打者の足の位置に特に注意を払わなければならない。打者は打者席から跳びだしたり、踏み出して投球を打つことは許されない。
-------------------------------------------------------------


私が赤字で下線を引いたところが全てです。その後の括弧内に引き摺られて、「ファウルチップはフェアでもファウルでもないよな?」と悩まないようにしてください。とにかくバッターズボックスの外に完全に足を出した状態で、投球にバットを接触させたらボールデッドで打者アウトです。

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

★UDC野球ルールクイズ委員会

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【197回】反則打球?

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2014-8-6 16:06
こんにちは。
濱野です。

ニュース欄で告知したとおり、また東京の会員の方が中心になってしまい申し訳ないですが、事務所のある三田でイブニングセミナーを行います。私の力不足ですが、E-Learningの方も計画ほどの受講者を集めることができておりません。E-Learningのために必死で作った教材を活用いたします。イブニングセミナーに来て頂いた方には、E-Learningを受講しない方が勿体無いと思ってもらえるような講義にしたいと思っています。

用具販売も、ニュース欄で告知したとおりの状態です。正直に言って我々の企業努力が足らずに皆様に見放されたという自業自得の部分が多々あります。しかし我々は心を入れ替えます。「UDCよりも他所の方が高かったよ」とか「欲しい価格帯の商品が無いよ」ということをなくして行くために価格を下げ、商品を増やす等、今後も努力をしていく次第です。カタログやオンラインショップに載っていない商品・グッズでも皆様が見つけて取り寄せたい商品があれば、一度ご相談ください。

我々は非営利活動の資金を得るために用具販売を行っております。資金が得られなかったら、このルールクイズも載せる場所がなくなってしまいますし、ジムを呼ぶこともできません。勿論どこで審判用品をお買い求めになられるかは、消費者である皆様の自由です。我々は選んでもらえるように今まで以上の努力をいたしますので、よろしくお願いいたします。

という訳で、E-Learningもよろしくお願いいたします。



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■クイズ197(ミドル)■

やはり会員の方から寄せられた質問です。

左打者がソフトボールで良く見られる「走り打ち」をした際に右足が打席の前のラインを完全に出た状態でバットをスウィングしましたが、投球をバットにミートさせることができずに、ファウルチップとなり、捕手が捕球しました。ファウルチップは投球と同様の扱いなので、ボールインプレイで試合を続けて良いのか、それとも「反則打球」で打者アウトなのか、それとも別の判定となるのでしょうか?

考えてみて下さい。良い質問だと思います。

○● 前回の回答(「打撃妨害とアピールプレイ)●○

正解は
1.球審が打撃妨害を宣告
2.プレイが一段落するまで(内野手にボールが戻り、全ての走者が進塁行為を止めるまで)続行させる
3.プレイの結果の如何を問わず、タイムを宣告して打撃妨害のペナルティを施行する。
4.攻撃側監督にどちらの結果を取るか選ばせる。
(5.試合再開後、攻撃側が打球によるプレイを選択した場合、アピールがあれば受け付ける)

でした。

結果に関わらず打撃妨害のペナルティを施行するのは、攻撃側チームに実際に両方の結果を見せて選択してもらうためです。

ポイントは、攻撃側チームの選択権行使が完了しない限り守備側チームはいかなるアピールも出来ないということです。このポイントを頭に入れておけば現場でも混乱しないで済むと思います。何故かというと、攻撃側監督が打撃妨害のペナルティを選択した場合、その後のプレイはなかったことになります。当然なかったプレイに対してのアピールが認められるはずがないからです。

もし監督が打撃の結果を選択し、タッグアップによる得点を選択した場合は守備側はプレイ再開後、三塁でアピールをすることは可能です。そして、仮にそのアピールが認められた場合、攻撃側は既に選択権を行使してしまったので結果を見て、「だったら打撃妨害を選択しなおします!」ということは出来ません。選択権の行使は一回限りで、一度球審に通告したらその変更は出来ないことも頭に入れておきましょう。

★UDC野球ルールクイズ委員会

濱野でした。
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【196回】打撃妨害とアピールプレイ

カテゴリ : 
クイズ
執筆 : 
udc_taro 2014-7-24 16:46
こんにちは。濱野です。
今回の枕話はUDCの見解ではなく、濱野の私見ですので誤解なきようお願いいたします。

以前も書いたとおり、私はサッカーは門外漢ですので、言及すべきではないかもしれません。しかし昨日、気になるニュースをネット上で発見してしまいました。

http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000005302.shtml

無論、どのスポーツでも審判が日々精進してレベルを上げていく努力をしていかなればならないことは言うまでもありません。それは大前提ですが、このご両親は何のために息子さんのスポーツ参加を応援していたのか、私にはサッパリ分かりません。

私の意見では、スポーツを学校で(人間形成期に)行うことの意味の一つは、「納得がいかない負け体験をする」ということもあると思います。一生懸命やっても何らかの事情で勝てないこともあるということを学ぶのがスポーツです。優勝するのはたった1チームですから、残りのチームは全て負けるのです。

人生は納得の行かないこと、「負け」の連続だと思います。下痢になってトイレに駆け込んだら満室だったとか、好きな異性や同性に酷い振られ方をするとか、第一志望の学校や会社に落とされるとか、更には親しい人や自分が突然亡くなるとか。そういう納得できないことがいろいろあっても、どこかで折り合いをつけて一生懸命生きていくのが人の人生です。

試合中のことはともかく試合が終わったら結果を受け入れて、勝者に「おめでとう」という。これが「Good Loser」、スポーツマンシップの真髄です。スポーツマンシップの本質は「尊重」です。ルールと相手と競技そのものに対する尊重。当然審判の判定も尊重されなければなりません。

私は親として、息子にこのようなスポーツマンシップを身に付けた人間になってもらいたいと思うから、もう少し大きくなってから何かのスポーツに(別に野球でなくてもいいです)取り組んでもらえたらいいなと思います。

試合中の判定が不服で訴えるというのは、トイレの先人や自分を振った異性(同性)や、自分を落とした学校や、企業を訴えるっていうくらいおかしな話です。

選手も審判もベストを尽くして作っていくのがスポーツの試合です。審判を経験した人ならばわかると思いますが、「やっちゃったかなぁ」と思う判定を下してしまった場合、切り替えなくてはならないので、表向きは平然さ毅然さを維持していても、内心は悔しさと選手に対する申し訳なさでいっぱいなのです。このご両親は審判が職務として求められる外見からの毅然さ・平然さを見て、傲慢だと捉えて仲裁機構に訴えたのではないでしょうか。「日々是反省」というのが審判だということを知らずに。

そうは言っても試合中や試合直後の感情が高ぶっている時期ならば、感情から罵詈雑言が出てしまうことは人間ですから仕方がない部分があると思います。(それも程度が甚だし過ぎればペナルティの対象となるのは言うまでもありません)しかし試合から8ヶ月も経って冷静になれないものでしょうか?



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■クイズ196(ミドル)■

やはり質問箱からです。

一死三塁。打者のバットが捕手のミットを叩きながらも、外野に飛球を打ち上げた。飛球はレフトが捕球し、二死となった。三塁走者はタッグアップをしたが、外野手の捕球よりもスタートが早かった。三塁走者は本塁に生還したが、守備側はアピールのためボールを三塁に戻した。

審判として取るべき処置の順番を考えてみてください。

○● 前回の回答(「打者に正対する」とは?)●○

正解は
ボークではない
でした。

--------------------------------------------------------------
8.05 塁に走者がいるときは、次の場合ボークとなる。
(f) 投手が打者に正対しないうちに投球した場合。
-------------------------------------------------------------------------------


日本では、上記規則はあまりに字面通りに解釈されているというか、かなり誤解されて伝わっていると思います。ルールの歴史的変遷の理解の欠如によるものです。「投手が打者に正対しないうちに投球した場合」という字面だけを読んでしまうと、確かに設問のケースもボークといえなくもありません。

昔のベースボールでは、投手板というものがなく、代わりに「pitcher's box」というものがありました。ホームプレートから」18M離れた場所が白線で長方形に囲ってあって、(下記のURLをクリックして下さい)
http://www.19cbaseball.com/image-pitchers-area-10.html
ルールも、投手は投球の際その箱から投げれば良いという大雑把なものだったようです。ルールが大雑把だったので、投手は打者に打たれないために股の下から投げたり背中の方から投げたりする輩が現れました。そこで、投手がこのような投球ができないように、箱の代わりに投手板が導入されたというわけです。

ここまでをご理解頂いた上で、8.05(f)の文章が何を意味しているかというと、「投球するときには、投手板に軸足をつけて、自由な足を打者(ホームプレート)の方向に踏み出して投げなさい」ということです。

日本の野球では「顔が打者の方を向いて」いないと「正対していない」と解釈したがりますが、そうではなく、投手板に軸足をつけて、自由な足を打者の方に踏み出して投球すれば、体は最終的には打者と正対するはずです。そうでないと、人間の関節の動きを考えれば物理的に打者に投げられません。もし顔が打者に正対していないと「ボーク」になるのならば、現ホークス(ですよね?)の岡島秀樹投手の投球は走者が塁にいればすべてボークということになってしまいます。

ですから、8.05(f)の意味するところは、「投手板に軸足をつけて、自由な足を打者(ホームプレート方向に踏み出して、最終的に体を正対させなさい。さもないと、走者が塁にいるときはボークですよ」ということです。

★UDC野球ルールクイズ委員会

濱野でした。
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【番外編】192回解説補足と194回解説その2

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udc_taro 2014-7-15 14:38
(3)無死満塁。打球は遊撃手へのゴロとなった。遊撃手は二塁に送球し、一塁走者はアウトになった。しかし、ダブルプレイを予期した一塁走者は故意に走路を外れて一塁へ送球を転送しようとしていた二塁手に向かって滑り込んだ。滑り込んだ走者の手も足も二塁ベースに届く範囲になかった。

(答)走者は明らかにダブルプレイを妨げる意図で野手を妨害した。打者走者もアウトになった一塁走者の妨害でアウトとなる。他の走者はそれぞれ二塁と三塁に戻される。この例で走者がもし二塁でアウトにならなかった場合つまり送球が逸れて塁に付けなかった場合でも、その走者にダブルプレイを崩す意図があれば、走者も打者走者もアウトが宣告される。

(4)無死一塁。二塁手へのゴロ。二塁手はゴロを裁いて一塁走者にタッグを試みた。走者は審判の判断において、故意に野手のグラブを手で叩き落球させようとしたり、タックルしたり体を掴んだりして野手はプレイをすることができなかった。

(答)走者は故意に、明らかにダブルプレイを崩すために野手を妨害した。一塁走者も打者走者もアウトを宣告される。

インターフェアのプレイでは、審判員は走者の意図に支配される。もし審判員が走者が故意に明らかにダブルプレイを崩すために野手を妨害したと判断した場合、審判員はその走者と打者走者の両者にアウトを宣告する。もし走者の行為が故意でないと判断した場合には、その走者のみにアウトを宣告する。しかし、すでにその走者がアウトになっていた場合には、次のプレイの対象であった走者にアウトが宣告される。(7.09(e)参照)

-------------------------------------------------------------------------------


日本の規則書の【注】と上記のアンパイアマニュアルの文章は、完全に矛盾する内容を含んでいます。

アメリカ(≒国際ルール)では、攻撃側プレイヤーがダブルプレイを予見してそれを崩す目的で守備側プレイヤーを妨害した場合、その「予見」通りの結果にするということです。つまりダブルプレイで、更に他の走者の進塁は認めないということです。故意の妨害なので、より重大なペナルティを負うべきという考え方が基盤にあるのでしょう。

一方、日本のルールでは同様に走者がダブルプレイを予見して故意にそれを崩した場合でも、妨害発生の瞬間までに他の走者が進塁していれば、その進塁は認められることになります。

日本で行われる野球競技については、日本の公認野球規則で行われるので内規である【注】に従って得点を認めることになりますが、MLBやWBCなどの国際的な舞台では、攻撃側が故意にダブルプレイを崩しにいったときには、プレイに絡んでいない走者は妨害発生時ではなく原則として投球当時の塁に戻されることになります。

以前にも何度か書きましたが、野球とBaseballが同じ競技であるならば、グラウンドルール以外の規則の適用も同じであるべきだと私は思います。

★UDC野球ルールクイズ委員会

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