【シカゴより】審判から観たMLB観戦記 from リグレーフィールド

 [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/img5814a131305b8ccc621e1.jpg[/img]アメリカ第3の都市、シカゴ。アメリカで仕事をしていても訪れることのなかった初めての地で今日はシカゴ・カブスの本拠地、Wrigley Field(リグレー・フィールド)でのMLB観戦です。  テキサスで会ったMike Muchlinskiからその日の審判クルーは聞いていました。球審がMark Carlson、1塁・Dale Scott、2塁はRon Kulpa(来日経験あり)、3塁はJerry Mealsの4人ともMLBフルタイムのクルーです。  [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/imgee7dbe72abd873dc2ab2e.jpg[/img]NL所属のシカゴ・カブス。球場に入る前からカブスファンの3,4割が福留選手のTシャツを着ている事が驚きでした。福留選手の今年の調子が良く、チームが好位置にいることへの貢献度を地元のファンに評価されているのが良く分かりました。  [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/img294c09700516692f74908.jpg[/img] 球場内に入ると、外野フェンスの“つた”と芝生が美しく、スコアボードも殆どが手動の表示と歴史を大切にしているボールパークだというのが伝わります。BostonのFenway Parkと並んでアメリカで最も観客動員率が高く、人気が高い理由が分かりました。  審判の立場からすると、この“つた”がある事で、大きいフライは通常より打球の近くまで追う必要性を感じました。外野手がつたにからまった打球を見失ったり、探す様子をより近くで見るのが審判の仕事として新たに発生しそうでした。  昨日書いた3A審判もすごかったのですが、MLBはそれを更に超えているレベルで審判しています。平林がブログでも書いた「判定よりも判定するまでの過程を大切にする」事が体現できているのが自分からも良く分かります。「すごい!」の一言です。  具体的には、「必要十分な速さ、角度、距離、タイミングで全ての判定ができている」気がしました。どうすれば選手・監督・観客に信頼できる判定と見てもらえるのか?をプレーがない時のたち方、打球を追うときの走り方や走る早さ、判定時にサーカスのようにはしゃぎすぎず落ち着いた体の動きでセーフ/アウトを出す…全てが彼らがマイナー・リーグで積んだ経験から来ています。  [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/img639bcfe02e1917ecfc9a4.jpg[/img]個々のケースでも参考になる動きが盛りだくさんでした。4人制で走者3塁のケースの2塁審判のポジションが、写真のようにかなりショートよりも3塁に近い位置まで来ています。このケースは3塁審判が打球を追った場合に備えて、2塁審判もショートの後ろ位に立つのが通常です(各組織により違いはあると思います)。がショートよりもかなりKulpa審判は3塁寄りに立っています。いかに3塁へのカバーに早く入れるか?を考えた結果がこのポジションだと思います。あそこまで3塁よりだとライト正面辺りのフライを判定にいくのに抵抗がありますが、センター周辺からレフと正面までしかこのケースは判定エリアを持っていないと推測します。そうする事で安心して3塁をカバーできる位置を確保できる、まさにMLBのクルーが成せるチームワークです。  [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/img70967270190f60656268f.jpg[/img]球審の見逃し三振のメカニックで、最近ではやや珍しい、体を3塁側へ反転させたメカニックを球審のMark Carlsonは使っていました。コール時に一度ボールから目を切らざるを得ないこの体の動きはあまり最近は見られません。この辺もMLBのみに許された技ですね。  [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/imgffa0035c2dfae696c92f9.jpg[/img] 今回残念ながらメジャーのクルーに直接会う機会は持てませんでしたが、プレーのみ観るだけで大きな収穫がありました。リグレーでの観戦は、審判という枠を超えて、「あ〜、ここに来れてよかった」と思うに十分な思い出になりました。