これからの審判が求められるもの

東京は30度が涼しく感じられる暑さですが、 これってやっぱり変だよなと思うと同時に、 35度という猛暑になれると体はこうにも適応するのかと思うこの頃でもあります。 皆さんのお住まいの地域の夏はいかがでしょうか? きのう付でUDC濱野が掲載したルール・クイズ、 「怒りを買う理由がある」ですが、 良い内容を掲載してくれたと思います。 最近は国際試合が大変多くなってきています。 プロは、WBCやアジア・シリーズ、日米野球、 アマチュアでも高校や大学生が世界へ遠征することも、 何も珍しい時代ではなくなりました。 それに伴い、日本の「野球」とは違うことも、 テレビやビデオを観る方が感じることも多くなってきています。 メジャーのテレビ観戦が何も珍しくない現在、 UDCにも「先日あったメジャーの出来ごとのことで・・・」といった質問もよく来ます。 最近思うことは、 もうプロの世界だけでなく、 国際交流の試合が多くなったアマチュアの審判も、 この国際化の流れに対応していかなければならないことが急務だということです。 私は何もここで、ルールが違うからどうこうというつもりは全くありません。 今回濱野が掲載したプレーのような、 トラブルへの対応、 つまり「ゲームコントロール」が出来る審判が求められるということです。 審判にとって一番大事なことは何か、 それは、ストライク・ボール、アウト・セーフ、フェア・ファウルを正しくコールすること・・・ではないのです。 それは「出来て当たり前」のことであり、 その上にあるトラブル時に、 どう試合を進めて行くかということなのです。 とかく日本人は、 コンピューターのように、 すべてのプレーを正しく追い求め「すぎる」傾向にあります。 でも、トラブルに関しては、 「常に4人の審判が集まって」 「わからなければ本部の方に聞く、又は本部から指示を出す」 と、なんだか「他人頼み」の感が否めません。 もちろん上のこと全てが間違いであるとは言いませんが、 「俺がこう判断して、こうする!」といった「決断」が欲しいですね。 でないと、今回のようなトラブルに対処出来ないのです。 映像を見ると、 米国の3塁手の行為は、「幼稚でつまらない余計な行為」です。 トラブルの引き金になっています。 ここで出来る自軍の指導者であれば、 自らの選手に注意を必ずします。 でもそれは単に「そんなことするな!」ではなく、 「相手チームや審判に言うのは、お前の役目ではなく、 俺(監督)の役目だから、お前はそんなことをするな!」ということです。 アメリカの大学の試合でああいった行為をすれば、 まず間違いなくあの3塁手の行為から両軍の乱闘が起こったり、 あの3塁手が打者になった時に、 故意に投球をぶつけられて両軍大乱闘・・・ということになります。 なかなか日本でアメリカの大学や高校の試合を観る機会はありませんが、 アメリカの大学や高校では、 両軍入り乱れての乱闘というのは、 何も珍しいことではなく、実際に起こっています。 プロの世界でああいうことがあると、 「このチームの監督、普段から選手をコントロールすることが出来ていない」 と審判たちは判断します。 ただ、この3塁手がなぜその行為をしたかには、 必ず原因があります。 それは次回の濱野からの解説においておきます(笑)。 今まで、UDCはこういったトラブルに関することも、 セミナーやクリニックでお話してきました。 残念ながら、日本にはこういったトラブルの対処や、 警告なのか、退場なのかといった「対応の仕方」を論理的に説明出来る人はいません。 だから、何かあると本部のお偉いさんが出てきて、 事を片づけてしまうという、 何とも変な形になってしまうのです。 今までよく言われました。 「私はアマチュアでやってますから、 アメリカみたいなトラブルはありません。」 「ここは日本ですから、トラブルの仕方とか、 クリニックでする必要はないんじゃないですか?」 でも今回は大学生の日米野球で、 プロではなく、アマチュアの試合で起こっています。 場所も日本です。 日本の審判も中に入ってしています。 プロ、そしてアマチュアでも高いレベルの審判を目指す方は、 これからの時代、 試合中で起きたトラブルへの正しい対処をすることが、 求められるのです。 「日本ですから」「アマチュアですから」という時代はもう終わりです。 「俺はあいつが嫌いだから退場!」と気持ちだけで審判が監督や選手に退場やなんらかの罰を与えることが正しいのであれば、 これほど楽な審判の役目はありません。 きちんと言っておきますが、 個人的感情で審判が試合中の判断をすることは、 間違いでしかありません。 高いレベルの審判、 つまり「正しいゲームコントロールが出来る審判」を目指していって頂きたいと思います。 :-D内川