本当にあった怖い・・・

タイトルを見ると、続く言葉は「話」なのですが、審判の立場で少し変えてみると、本当にあった怖い「プレー」とでもしてみましょう。ほんとに最近、私が審判をした試合であったプレーです。 ■打順間違い  「ほんまにあったん?」と言われそうですが、ありました。私がアメリカでしていた頃、所属リーグ内で一度ありましたが、私の試合ではありませんでした。それ以外を振り返っても、私の試合では今回が初めてです。英語では、「batting out of turn」又は「batting out of order」と言います。  その日は1人で審判をしていて、バッターがヒットで1塁へ進塁。その直後、守備側のチームから、「タイム、審判さん!打順間違いをアピールします!」。「・・・え?」というのが私の直後の感想。「3番の人が2番のところに入って打ちましたよ」ということ。攻撃側は「そんなことないよ!ちゃんとあってるよ!」とやりとりがあり、ここで私は両チームの打順表を確認。原因は判明。何かというと、両チームが持っている打順表が違ったのです。たいていは複写式なのですが、このリーグは違いました。この場合、攻撃側と守備側のチームがそれぞれ違う打順表をもっていたのですが、守備側は攻撃側からもらった打順表でしか、相手の打順を知ることが出来ません。ですので、私が下した処置としては、アピールがあった守備側の打順を正規のものとみなし、この打順間違いのアピールを認めました。ヒットを取り消し、正規の2番打者をアウトにしました。次の打者ですか?このアピールによってヒットが帳消しになった3番打者が、もう一度打つことになります。見た目はとても変です。「あれ、あいつ今アウトにならなかったっけ?」という選手の声が聞こえましたが、アウトになったのは彼ではなく、打順間違いの時の大原則は、「本来その打順で打つべきであった選手が常にアウト」です。  審判をしていても、ほとんど経験することがない「打順間違い」ですが、今回思ったのは、アマチュアでは審判が打順表を持っていないことです。ですからこの場合でも、私には何が何かすぐに状況が把握出来ないのです。よく選手交代でも、たくさんあると正直言って覚えられませんし、審判に言う意味がなくなってしまいます。なぜなら、審判が打順を確認しているわけではなく、本部やチームのスコアラーのみが管理しているからです。ですから、私は選手交代があれば、「本部に直接言ってください」「相手チームに直接言ってください」とよく言ってます。アメリカでも日本でも、プロは球審が打順表を持ち、交代があれば自分の打順表に書き込み、その球審が持っている打順表が公式の打順となります。ですので、今回のように、両チームの打順表が違う時は、球審の持っている打順表が正しいものとなるのです。今回のような場合は、審判が打順表を持っていないので、何を基準とするかが問題となりますし、持っていない以上、選手の交代を知っても意味がないのです。例え何かが起こっても、結局はネット裏に位置する本部とやらのスコアが基準となるわけですよね。ですから、そちらに行って伝えてもらった方が早いと思います。逆にチーム⇒審判⇒本部となると、伝言ゲームのように、途中で間違えて伝わったという結果にもなりかねません。皆さんの中にも、「審判に伝えた選手交代が間違って伝わっていた」という経験ありませんか?  ほんとに起こることがほとんどないプレーですが、やっぱりあるんですね。たくさんの人が「俺の試合でこんなこと起こったら怖いなあ〜」と思っているかもしれませんが、ルールを知っていれば決して「怖く」ないですよ。エバンスの名言「審判の最大の敵は、驚くことである」という言葉は胸に染みます。 :-o内川