言葉が見つかりません・・・

トップページの「最新ニュース」でお伝えした通り、渡米中の井上公裕が、脳震盪(のうしんとう)の影響により現場へ戻れなくなりました。 今だから言えるのですが、井上が脳震盪で倒れた頃は、ちょうど平林の3A昇格の時期と重なり、UDC、そして平林自身にとっても手放しで喜べないという複雑な時期でもありました。 井上の脳震盪は、昨年も起こっており、昨年はシーズン途中で帰国し、残りのシーズンを休んだ形になりました。今年はスプリング・トレーニングも順調にこなしていたのですが、4月23日にバッターのバットにかすった打球がそのまま井上のホッケーのゴールキーパー型のマスクにあたり、そのまま倒れてしまったのです。井上本人から聞いたのですが、救急車がフィールドまで入れられ、井上自身も手足のしびれを感じ、とても危険な状態であったということでした。 その後、昨年も診てもらったドクターの診断を受けましたが、これ以上の頭部への衝撃は、さらに危険な状況を招く可能性があるとの診断だったのです。 まず皆さんに言いたいのは、今回の井上の判断は、とてもつらいものであったということをわかってもらいたいのです。私も同じ世界で、同じ夢を持っていた人間でした。私の場合は、「下手だからクビ」と言われた上での事でしたが、井上の場合は、これからどんどんいろいろなことを吸収していって上手くなり、上を目指して行けるチャンスがあるにも関わらず・・・なのです。本人の気持ちを察すると、かける言葉が出てきません。 審判の方はよくわかるかと思うのですが、今回の井上のように、ファウルボールや投球が、審判のマスクに当たるということは、決して珍しいことではないのです。この週末、日本中でそんな審判がたくさんいるでしょう。私も例外なく、マスクに幾度となくボールを受けたことがあります。でも、井上の場合は、それが大きな事故になってしまった・・・。これをどう理解すべきなのか、私にはよくわかりません。 井上は、私が保証する優秀な審判です。アメリカでの評価も、とても高いのです。最初からプロへの気持ちが強く、アマチュアの頃、彼は高校のテストを休んでまで、UDCが豊田で開いた一番最初のクリニックへ来てくれました。その後も英語のスキルを上げるためアメリカの大学へ留学し、2月のUDCクリニックでも、エバンスに付きっきりで通訳をしてくれました。審判学校のインストラクターも務め、常に審判技術、そして英語の向上にも真摯に取り組んできました。どうしてそんな人間に、審判の神様はこのような結果を与えたのか、もしその神様と会えるなら、私は膝を突き合わせて話を聞きたいぐらいです。そして私が納得できる答えを頂きたい・・・。 もちろんなんと言っても井上本人が、今一番つらい思いをしています。そんな気持ちはすぐに消えないでしょう。そしてそれに対して何も出来ない、言えない私自身も悲しいです・・・。 内川