NEW! 【北京五輪解説】ハーフスイングの抗議はできるのか?

 北京五輪野球一次予選の日本VSキューバ戦でこんな一幕がありました。  9回裏の日本の攻撃で打者・里崎のチェックスイング(ハーフスイング)をロドリゲス球審が「Yes,he went(振っている)」と判定。これで三振となり、日本の星野監督が球審に詰め寄りました。 その時ロドリゲス球審は自分の目の前に来た星野監督に手をかざして「もう詰め寄るな!」とゼスチュアで警告していました。警告にも関わらず詰め寄ったので球審は星野監督に退場を宣告しました(その後、星野監督が警告後に詰め寄ったのは“選手交代”を告げるためかどうかで国際野球連盟(IBAF)は罰金を科すか否かを検討・調査しています)。 http://jp.youtube.com/watch?v=kkIqIezVd64  さて、いったい何が起きたのか?審判・ルールの視点からチェックしてみましょう。 大きく2つの視点があります。  まず、ルールではストライク/ボールの判定に関する抗議については最も強く罰則を設けています。1試合に球審が行う投球判定の回数は300〜400球が平均。投球判定への抗議はゲームの停滞の一番の原因となるのでルールが審判を守っています(規則9.02C原注参照)。  更に、チェックスイング(日本語ではハーフスイング)もストライク/ボールの判定の1つのため、抗議の罰則として厳しく対処される対象となります。球審が「ボール」と判定したチェックスイングは塁審に聞けますが、球審が「ストライク(振っている)」と判定したら、塁審に聞くことは規則でできないのです。  アメリカの審判学校でも、このストライク/ボールに関する対処方法は最も時間をかけて教える項目の1つです。審判学校がプロのキャンプに送る審判を決める上で、投球判定への抗議にきっちり対処できないアンパイアは残念ながらマイナーリーグのユニフォームを着ることはできません。  ストライク/ボールに抗議を行った選手・監督はどうなるのでしょうか?  まず抗議のためにベンチを出たらすぐに“警告”が発せられます。これは「それ以上抗議で近づいたら退場になりますよ」という意味です。その後更に審判に抗議で近寄ったら即“退場”が宣告されます。  自分も選手の頃は「ハーフスイングも投球判定の抗議に含まれる?」なんて知りませんでしたし、日本の現場での運用と違った面もあるかもしれません。しかし国際舞台や米国では上記のように対処されます。プロ・アマチュア問わず国際舞台を経験される方は是非心に留めて頂きたいと思います。  いよいよ北京五輪の野球も明日が準決勝(韓国戦)です。“フェアプレー”で前回のWBCの再現とも言うべく金メダルを勝ち取って欲しいものです。