Arizona Fall League2018 視察

MLB傘下のマイナーリーグ3Aの有望株選手、審判がアリゾナ州フェニックス近郊に集い、2ヶ月弱来年のメジャーリーグ昇格を掛けた教育目的の「アリゾナ・フォール・リーグ(Arizona Fall League。以下AFL)を視察に行きました。

このリーグはアリゾナ州フェニックス近郊に6チームを置き、1日3試合が別会場にて行われます。アリゾナは毎年3月、MLBのキャンプとオープン戦が行われ、AFLの全試合、MLBオープン戦が行われる球場を使用し行われます。

審判に関しては、3Aの中でも来季のメジャー昇格に有望な12名が集い、MLBのアンパイア査定官による指導が毎試合行われます。AFLで良いパフォーマンスが認められた審判は、来期のMLB春季キャンプに呼ばれる可能性が高くなります。各審判員にとっては、格好のアピールの場です。

AFLの全試合は、4人制審判にて行われます。殆どの各アンパイアの動き(フォーメーション)は、日本のアマチュア審判員と変わりありません。試合の進め方、タイムマネジメント、判定精度等、1つ1つのクォリティが、MLBに最も近い12名の動きだけにかなり高く、非常にためになりました。

例えばフライボールの判定ですと、①外野手が捕球する面と、②地面に打球を落としたかどうか?の両方を打球と野手を見て、走り出す前に判断します(いわゆるポーズ・リード・リアクトという審判技術です)。そして一目散に判定位置に走り出し、必ずグラブに打球が触れる1秒弱前には止まり、キャッチ・ノーキャッチを判定しています。私が見たどの審判も、必ず止まって判定しています。必ず、です。どんなに審判に対し素人の方が見ても、「あの審判、しっかりと止まってますね~」と充分に分かるレベルです。野手に対する読み、打球着地点を逆算した走り方止まり方。フライを見に行くという小さな1つの判定ですが、1つのアウトたどり着くまでの細かい技術が多く詰まっていました。

昨今日米ともにクローズアップされているゲーム時間短縮に関しては、選手やベンチに投球間等のインターバルを可視化し、見えない部分をアンパイアがコントロールしています。イニング間の準備投球はもちろん捕手がマウンドに向かう際や、各投球間の残り秒数が、全てバックスクリーンに表示されます。あくまで私個人の印象ですが、試合の流れは早く感じました。

そして最も素晴らしいと感じるのは、各アンパイアの振る舞いです。走り方や判定時のメカニック等、決して派手ではありません。高いレベルで必要かつ充分な振る舞いをします。余計な動作がほぼありません。「あれ、いつの間にか審判が判定位置にいる」「必ず同じタイミングでコールするよね」そんな印象受けるイメージです。競争の激しいマイナーリーグでルーキーから培ってきたモノが、1つ1つ自信となってAFLの場で発揮されています。

精鋭12名はまだ若く、ベテラン臭はしないのの、組織だった「4人制」を確認する場としても、十分観戦する価値はある、と感じた2試合でした。

◆参考 Arizona Fall League information(英語)

http://mlb.mlb.com/documents/3/9/4/297869394/AZ_Fall_Lge_Media_Guide_master.pdf

 

※写真はアリゾナ州フェニックス近郊のGlendale(ドジャース&ホワイトソックス)の球場です。