【番外編】【第85回】追記

ルール改正により、ルール・クイズ記事投稿時とはルールが変更されている場合がございます。
最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

こんにちは。濱野です。 前回のスーパーエキスパートの問題で、内野手の最初のプレイではない場合どう処置すべきかという話で、選択肢2について解説を書きましたが、私自身の理解が不十分なところがあって皆様を混乱させてしまい申し訳ありませんでした。もう一度、どういう設問で、どういう解説だったか振り返って見ましょう。 一死走者一塁。ヒットエンドランのサインが出ていました。打者は二塁手にハーフライナーを打ち上げてしまいました。しかし一塁走者は二アウトだと思い込んでいて、そのまま走塁を続けました。ところが二塁手の捕球後の送球は一塁手の頭を越え、そのままダグアウトに入ってしまいました。二塁手の送球が手を離れたときは一塁走者はまだ二塁には到達していませんでしたが、競技場の外へ出たときには既に二塁を回っていました。 さて、審判としてはどういう措置をすれば良いでしょうか? 2:悪送球となったので、守備側はもう一塁でのアピールはできない。一塁走者は得点となる。   (正しく逆走した後、正しく各塁を踏み直すことが必要である) 選択肢2についてですが、この設問ではダメです。内野手の最初のプレイによる悪送球は投球当時から二つの塁を与えることになっているからです。しかし、あり得るケースです。内野手への飛球ではなく、外野フライで同様のケースが起きて、悪送球が外野手の手を離れたときに二塁を回っていたら一塁走者は本塁を与えられます。走者に塁を与える起点が、悪送球が外野手の手を離れたときの位置になるからです。走者が一塁へのリタッチを果たさなくてはならないのは言うまでもありません。 これから少し言い訳モードです。。。。 下記のPBUCマニュアルで、私が読み飛ばしていた最後の一文があり、その一文があるためにその文章全体が「結局、どっち!?」と言いたくなるくらい分かりにくい文章になってしまっているのです。それで、自分が理解をしていないのに偉そうに書いていてはいけないということで、一旦上記の解説を引っ込めた次第です。 ————————————————————————————– 6.11 AWARD MADE FROM ORIGINAL BASE AFTER CATCH Play 2: Runner on first, one out. Batter flies out to right field for second out. However, runner on first thought there were two out and is between second and third when the ball is caught. Right fielder’s throw to first is wild and goes into dugout. Runner is between second and third when ball goes out of play. Ruling: Runner is awarded home (two bases from his position at the time of the throw). However, while the ball is dead, he must return to and retouch first base. Furthermore, since he was between second and third when the ball went out of play, he must return to first before he reaches and touches third (the next base). If he touches third, he may not return to first; and if the defensive team appeals, he is out at first.However, if the runner properly returns and retouches first before reaching third, the award then becomes third base (two bases from his original base). 〔拙訳〕 プレイ2:一死走者一塁。打者が右翼に飛球を打ち上げ捕球されて二死となった。しかし、一塁走者は既に二死であったと思い込んで走っており、飛球が捕られたとき二・三塁間にいた。右翼手の一塁への送球が悪送球となり、ダグアウトに入った。ボールデッドになったとき、走者は二・三塁間にいた。 判定:走者には本塁が与えられる。(送球当時にいた場所から二つの塁)しかし、ボールデッド中に走者は一塁に戻ってリタッチしなければならない。更にボールデッドになったとき、二・三塁間にいたため、走者は三塁(次の塁)に触れる前に一塁に戻らなくてはならない。もし三塁に触れたら、もう一塁へ戻ることは許されず、守備側がアピールすれば一塁でアウトとなる。しかし、もし走者が三塁に触れる前に正しく一塁へ戻り、リタッチの義務を果たせば、そうなったら与えられる塁は三塁となる。(投球当時にいた塁から二つの塁) ————————————————————————————– ねっ!わかりにくいでしょう? ということで、私の審判学校の同期や平林代表に訊いてみました。 平林さんの回答 僕の記憶だと、MLBマニュアルにこんなふうに書いてあって論議されたことがあります。 審判の運用上、今回のケースで、基準が送球当時占有塁であったら、いったん本塁を与えます。ただ、この場合1塁にリタッチしなければならないケースなので、走者は1塁へ戻る必要があります。 そして、戻った時点で3塁を指示するというようにマニュアルにありました。 ただ、これだともし走者が1塁へ戻らずに本塁へ行ってしまった場合、アピールがもうできない以上得点を与えるしかなくなるということになりそうですが、それはおかしいよね?その辺を調べてみます。 ”次の塁”という解釈は、ボールデッドになった瞬間にいた場所の次の塁という解釈で間違いありません。なので、問題のケースで、デッドになったのが2塁ベースの手前で、その後、2塁ベースまで行ってしまったら、もう1塁ベースには、戻れなくなります。 僕の疑問は、戻れなくなることと、アピールが出来ないという状況が同時に起こることが何かおかしいと思います。その辺を含めてまた連絡します。 とのことでした。 私の審判学校同期の2A審判は 1.とりあえず、この一塁走者に”You, score!”と本塁を指示するが、 リタッチが必要なことは言わない。 2.もしその走者が一塁に戻らなくてはならないことを知っていて一塁に戻って触れた時点で改めて”You, third base!” と三塁を指示。 2’. もしその走者が三塁に触れてしまってから、逆送を始めても守備側にも走者にも何も言わずに見ている。その走者がそのまま本塁に向かっても同様。→その後、守備側が球審から受け取ったボールで一塁でアピールすれば走者にアウトを宣告する。アピールが無ければ、そのまま得点が成立。 と、説明してくれました。 日本と米国で違う運用が為されているという点では、私の説明は半分は正解(勿論、半分は不正解)だったということでしたが、何かすっきりとしないですね。攻撃側にも守備側にもどちらにも意地悪な気がします。平等ならよいのかもしれませんが。文中にもあるように、平林代表にも疑問がわいてきたようで、もう少し調べて再度連絡してくれるそうです。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会