【第100回】区切りの100回目(ビギナー)

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最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

NEW! 【第100回】区切りの100回目(ビギナー) こんにちは。濱野です。 昨日はUDCで二人制担当させてもらっている新関東大学準硬式野球連盟の試合の審判査定に出かけてきました。UDCが提供できる数少ない二人制審判の実践の場です。会員の皆様に実戦を裁いてもらって、すぐに我々インストラクターがフィードバックすることができます。参加して下さる会員の方々にも好評です。もっと多くこのような機会を作れるように引き続き努力して行こうと思います。 ■ クイズ100(ビギナー)■ 区切りの100回目ですね。今回もPBUCのルールテストからです。 無死走者1塁。1ボール0ストライクス。打者がバントをして、その打球はマウンドの方に転がりました。しかし、バックスピンがかかっており、方向を変えてホームプレートの方に戻ってきました。ホームプレートのすぐ前のフェア地域に打者が置いたバットに当たってフェア地域で止まりました。打者走者、一塁走者それぞれ、一塁と二塁に進みました。このプレイにおいて正しい裁定は次のどれでしょうか? 1.守備妨害である。打者アウト、一塁走者は一塁に戻る。 2.守備妨害である。打者アウト、一塁走者は二塁に留まる。 3.ボールインプレイである。 4.ファウルボール。一塁走者は戻り、カウント1-1で再開。 考えてみて下さい。 ○● 前回の回答(2ストライク後のハーフスイング)●○ 正解は・・・ 2.守備側の要望が無くても、最終判断は何か両チームに知らせるために、球審は塁審にスイングかどうか尋ねる。 でした。 【解説】 ————————————————————————————– 公認野球規則 9.02 審判員の裁定 (c)審判員が、その裁定に対してアピールを受けた場合は、最終の裁定を下すにあたって、他の審判員の意見を求めることはできる。裁定を下した審判員から相談を受けた場合を除いて、審判員は、他の審判員の裁定に対して、批評を加えたり、変更を求めたり、異議を唱えたりすることは許されない。 【原注】ハーフスイングのさい、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。  塁審は、球審からの要請があれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。  ハーフスイングについて、監督または捕手が前記の要請を行なってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。  監督が、ハーフスイングに異議を唱えるためにダッグアウトから出て一塁または三塁に向かってスタートすれば警告が発せられる。警告にもかかわらず一塁または三塁に近づけば試合から除かれる。監督はハーフスイングに関して異議を唱えるためにダッグアウトを離れたつもりでも、ボール、ストライクの宣告について異議を唱えるためにダッグアウトを離れたことになるからである。 ————————————————————————————– 公認野球規則では、設問のケースのように捕手が物理的にハーフスイングのアピールの要求をできないケースについてどうすればよいかの具体的な記述はありません。「捕手ができなくても、監督ができるのでは?」という声が聞こえてきそうですが、多くの観衆が客席に座っている状況ではベンチからの声がすぐには届かない場合があるので、やはり捕手がアピールできない状況では何らかの措置が為されるべきです。アンパイアマニュアルにはどうすれば良いかが明記されています。 ————————————————————————————– An appeal may be made when the plate umpire calls a pitch a ball on a checked swing. In such an instance the plate umpire shall make an immediate call but must appeal to the appropriate base umpire if requested by the defensive manager or catcher. The plate umpire may -on his own volition- ask for help from the appropriate base umpire if in doubt on a checked swing. The preferred mechanic for asking help on a check swing is for the plate umpire to point assertively with the left arm directly at the appropriate base umpire while asking if the batter swung. This mechanic helps avoid confusion between an appeal and a strike mechanic. If the crew is working with three umpires, the plate umpire shall ask for help from the first base umpire with a right-handed batter at bat and shall ask for help from the third base umpire with a left-handed batter at bat, regardless of whether or not there are runners on base. In situation when there are two strikes on the batter and the next pitch is a passed ball or wild pitch (or other pitch which eludes the catcher) on which there is a check swing, the proper procedure is for the plate umpire to ask the base umpire for help IMMEDIATELY (while the catcher is retrieving the ball), without waiting for an appeal request from the defense. This way, both the defense and offense are quickly advised as to what the final call will be. 《拙訳》 ハーフスイングで球審が「ボール」と判定した場合、アピールが為される場合がある。そのような場合、球審はまず自分で直接の判断を下すが、もし守備側監督あるいは捕手から要求があった場合は、適当な塁審にアピールしなければならない。球審は、スイングの疑いがあるときは自発的に適当な塁審にアピールしてもよい。ハーフスイングで塁審に助けを求める際の推奨されたメカニックは、言葉で尋ねながら左腕を使って適当な塁審に直接、明確に指をさすというものである。このメカニックでストライクのコールと、ハーフスイングのアピールとの混同を避けられる。 3人制の場合、球審は走者の有無に関わらず、右打者のときは一塁塁審に、左打者のときは三塁塁審に助けを求める。  2ストライク後、次の投球がパスボールあるいはワイルドピッチ(あるいは捕手からのがれるような投球)になりハーフスイングがあったとき、球審にとって適切な手続きは、守備側のアピールの要求を待つことなく、間髪を入れずに(捕手が投球を拾いに行っている間に)塁審の助けを得ることである。このようにして、守備側攻撃側双方が、最終判定が何かを知ることができる。 ————————————————————————————– まず、私が赤字にした部分を読んで下さい。日本においては野球規則9.02(c)【原注】は「守備側のリクエストが無い限り、ハーフスイングのリクエストを塁審にできない」と解釈されているのではないかと思います。しかしアメリカでは、球審の自発的意思で塁審に尋ねても良いことになっています。だからといって勘違いしないで下さい。「全て自発的に尋ねること」とは書いてありません。 そして設問の答えになるのは、青字部分です。2ストライクで次の球を捕手を捕球できなかったときにハーフスイングが起きた場合(球審がスイングを認めなかったとき)は直ぐに塁審に聞きましょう。守備側にも攻撃側にも素早く知らせることが大事だからです。これは日本のプロでも同様の扱いになっています。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会