【第108回】攻撃側控え選手の…(ミドル)

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最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

こんにちは。濱野です。日本シリーズも終わってしまいましたね。 野球人としては既に冬も始まった気もしないではないですが、UDCの週末ははこれからが忙しくなるシーズンです。手始めに、引き続き11/27の二人制見学会、12/3・4の長野、そして12/17の二人制クリニックの参加表明お待ちしています。 ■ クイズ108(ミドル)■ 暖かく、ぽかぽかした日でした。ファウルグラウンドに投球練習場がある球場での出来事です。一死走者一二塁、捕手前に当たり損ねボテボテの打球が転がりました。捕手は三塁に送球しましたが、悪送球となり、攻撃側チームの投球練習場へ転がり、居眠りしていた控え投手の椅子にコツンと当たりました。これで半分目が覚めた控え投手はまだぼーっとしながらボールを拾い上げてしまいました。 審判はどのような措置を取るべきでしょうか? 1.ボールインプレイである。守備側はブルペンにいる控え投手からボールを奪い取りプレイを続ける。 2.控え投手がボールを拾い上げてしまった瞬間にボールデッドとする。攻撃側の妨害なので、打者にアウトを宣告する。走者をそれぞれ戻す。 2.控え投手がボールを拾い上げてしまった瞬間にボールデッドとする。攻撃側の妨害で、守備の対象がはっきりしないので本塁に最も近い二塁走者にアウトを宣告する。走者をそれぞれ戻す。 4.控え投手がボールを拾い上げてしまった瞬間にボールデッドとする。投手がボールを拾わなかったらどうなっていたかを考慮し、審判が適当と思われる塁をそれぞれの走者に与える。 控え選手は思ったより試合を集中して見ていないことが多いんですよね。あり得ないケースではないと思います。 考えてみてください。 ○● 前回の回答(安全進塁権・・・)●○ 正解は・・・ 4.二塁走者に三塁を与え、打者には一塁を与える。 でした。 【解説】 ————————————————————————————– 公認野球規則 6.09 次の場合、打者は走者となる。 (b) (1)走者が一塁にいないとき、(2)走者が一塁にいても二死のとき、  捕手が第三ストライクと宣告された投球を捕えなかった場合。 【原注】 第三ストライクと宣告されただけで、まだアウトになっていない打者が、気がつかずに、一塁に向かおうとしなかった場合、その打者は?ホームプレートを囲む土の部分” を出たらただちにアウトが宣告される。 7.04 次の場合、打者を除く各走者は、アウトにされるおそれなく一個の塁が与えられる。 (e)一個の塁が与えられる場合――野手が、帽子、マスク、その他着衣の一部を、本来つけている個所から離して、投球に故意に触れさせた場合。 この際はボールインプレイで、ボールに触れたときの走者の位置を基準に一個の塁が与えられる。 ————————————————————————————– ルールブックを読めば、正しく答えられる設問でした。 6.09(b)を読むと、この第三ストライクを得たばかりの選手は既に打者ではなく、走者になっていることがわかります。7.04の本文に「走者は、アウトにされるおそれなく一個の塁が与えられる。」とあるので、第三ストライクを得てまだアウトになっていない打者走者にも当然一塁に行くことができます。 設問のケースでは、まだアウトになっていない打者走者が打席で天を仰いでいる間に捕手がマスクでボールを拾ったので、上記の通りに一塁まではアウトにされる恐れなく行くことが保障されています。 しかし、三振でアウトだと思い込んだ打者走者がダグアウトに帰ろうとそそくさとダートサークルを出てしまい、その後に捕手が外したマスクで投球に触ったときは6.09(b)【原注】の規定が適用され打者はアウトになります。 同様に安全進塁権を得た打者走者が守備妨害でアウトとなるケースを105回で紹介しました。今回の場合も、ルールによってアウトとなる行動を打者走者自らが行ってしまったという点では同じですが、打者の妨害という守備側に対する作為的行為と、今回の言わば「うっかり行為」とではスポーツマンシップの原則から考えれば課されるペナルティが異なることは不思議ではありません。 また、タイムをかけるタイミングに注意が必要です。アピール権の回の解説、そして前回のボークの回の解説で出てきた、「プレイが一段落するまで続ける」という考え方が今回も必要です。他の走者が与えられた塁よりも先の塁への進塁を企てていた場合、打者走者が本来ならアウトとなるタイミングであるベンチを目指してダートサークルを出た瞬間にはプレイを止めることはできないですね。他のすべての走者が進塁の企てを止め、守備側も内野手がボールを手に持って落ち着いたら初めて「タイム」をかけることになります。設問のケースの場合は、最悪、ダグアウトに選手を呼び戻して一塁を与えることになります。かなり間延びした感じになるかもしれませんが仕方ありません。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会