【第109回】複数のアピールプレイ(エキスパート)

ルール改正により、ルール・クイズ記事投稿時とはルールが変更されている場合がございます。
最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

こんにちは。濱野です。一昨日の二人制見学会にお越しいただいた14名の方々、ありがとうございました。模範を示さなくてはいけない立場だったので、私が皆さんに査定されている気分で気合いが入りました。この試合の主催者のUDC会員のN様、選手の皆様、そして塁審として協力していただいたY様、感謝申し上げます。参加頂いた皆様からも概ね好評を頂いたようですので、またこのような機会を企画していきたいと思います。その際には、また是非お運び下さい。 ■ クイズ109(エキスパート)■ 1死走者満塁。打者は右中間を破る打球を放ちました。3塁走者と2塁走者は正規にベースを踏みホームイン、しかし、1塁走者は2塁を踏み忘れ、打者走者は1塁を踏み忘れました。守備側は、最初に打者走者の1塁踏み忘れをアピールしました。一塁塁審はアピールを認め打者走者にアウトを宣告しました。それから遊撃手が一塁手からボールを受け取り、1塁走者の2塁踏み忘れをアピールし、このアピールも認められて一塁走者にもアウトが宣告されました。 この場合、攻撃側には何点が記録されるでしょうか? 1.0点である。 2.2点である。 3.2点である。但し、第三アウトの置き替えが出来るので、守備側が二塁でのアピールの後に一塁でアピールをやり直せば0点にすることができる。 4.1点である。 ある会員さんからの質問です。 良い質問すぎて、私もしばらく考え込んでしまいました。 皆さんも考えてみてください。。 ○● 前回の回答(攻撃側控え選手の…)●○ 正解は・・・ 4.審判が適当と思われる塁をそれぞれの走者に与える。 でした。 【解説】 今回は先にマニュアルを見てしまいましょう。 ————————————————————————————– Play:Player in bullpen picks up a fair batted ball. Ruling: Defensive player:Interference by person authorized to be on the playing field. The ball is dead when touched and such penalty imposed as will nullify the interference. Offensive player: Interference by person authorized to be on the playing field unless in the umpire’s judgment the offensive player purposely interfered with the batted ball with the intent to hinder the play, in which cases the umpire shall rule offensive interference and declare the batter-runner out. Other runners would return to the base last occupied at time of interference. If the fielder is in the act of making a play on another runner when the offensive player purposely interferes, the umpire would declare such runner out and return other runners to the base occupied at the time of interference. (See Official Baseball Rule 3.15 and 7.11.) ≪拙訳≫ 問:ブルペンにいる選手がフェアの打球を拾ってしまった 答:守備側の選手の場合:競技場内に入ることを公認された人の妨害となる。選手がボールを拾い上げてしまった時点でボールデッドとし、妨害が無かったらどうなるかを審判員が判断する。 攻撃側の選手の場合:その拾い上げた選手がプレイを妨げる意図で行ったと審判員が判断したとき以外は、競技場内に入ることを公認された人の妨害となる。守備側のプレイを妨げようと意図的にボールを拾ったと判断された場合は、打者走者がアウトを宣告され、他の走者は妨害発生時点で正規に占有していた塁に戻される。意図的に妨害された野手が打者走者でない他の走者にプレイを企てていた場合は、その走者がアウトを宣告され、他の走者は妨害発生時に占有していた塁に戻される。(野球規則3.15および7.11参照) ————————————————————————————– 関係する野球規則も見ておきましょう。 ————————————————————————————– 3.15  試合中は、ユニフォームを着たプレーヤー及びコーチ、監督、ホームチームによって公認されている報道写真班、審判員、制服を着た警官、ならびにホームチームの警備員、その他の従業員のほかは、競技場内に入ってはならない。  競技場内に入ることを公認された人(試合に参加している攻撃側メンバー、コーチスボックス内のベースコーチあるいは審判員を除く)が競技を妨害したとき、その妨害が故意でないときは、ボールインプレイである。しかし故意の妨害のときには、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる。 【付記】 前記カッコ内の攻撃側メンバー、ベースコーチ及び審判員については7.11、7.08(b)、5.08及び5.09(b)参照。 【原注】 妨害が故意であったか否かは、その行為に基づいて決定しなければならない。  例 ― バットボーイ、ボールボーイ、警察官などが、打球または送球に触れないように避けようとしたが避けきれずに触れた場合は、故意の妨害とはみなされない。しかしボールをけったり、拾い上げたり、押し戻した場合には、本人の意思とは関係なく故意の妨害とみなされる。 7.11  攻撃側チームのプレーヤー、ベースコーチまたはその他のメンバーは、打球あるいは送球を処理しようとしている野手の守備を妨げないように、必要に応じて自己の占めている場所(ダッグアウト内を含む)を譲らなければならない。 ペナルティ 守備妨害(インターフェア)を宣告し、そのプレイの対象であった打者または走者をアウトとする。 ————————————————————————————– 上記の野球規則7.11を見る限り、このプレイでも打者にアウトが宣告されても仕方のないような気もしますが、私が赤字にしたように、ブルペンの控え選手は試合に参加している訳ではありません。また、直接打球や送球を処理している野手を妨害してしまった訳ではなく、自分の前にたまたま転がってきた悪送球を悪意なく拾ってしまったという訳です。 既に守備側プレーヤーが悪送球を処理するために近くまで来ていて、今まさにボールを拾おうとしているときに、押しのけるような形で攻撃側の控え選手がボールを拾ったような場合には、当然故意とみなされて、打者走者あるいは守備の対象となっていた走者がアウトとなり、他の走者は妨害発生の瞬間に占有していた塁に戻されるということです。 上記の例と設問の例との違いをおわかり頂けたでしょうか? 攻撃側の控え選手がインプレイのボールを拾い上げたタイミングで、それを処理するはずの野手との距離がポイントになります。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会