【第129回】ルールブック原文を見てみましょう

ルール改正により、ルール・クイズ記事投稿時とはルールが変更されている場合がございます。
最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

こんにちは。濱野です。 5日の火曜日にイブニングセミナーに御来場頂いた皆様、ありがとうございました。私が体調を崩したためにスケジュールが変更になり申し訳ありませんでした。内川代表にも「面白かった」と評価してもらえて一安心です。 セミナー終了後、元大洋ホエールズ、読売巨人軍、ヤクルトスワローズで活躍した大野雄次氏経営の田町駅前のビルにある「大乃」に食事に行きました。セリーグ在籍中だった私のことを覚えてくれていて、「イースタンリーグのロッテ戦で自信をもって見逃した外角のスライダーをストライクってコールされたのも覚えているよ」と言われてしまいました。そのコールをした本人は全く覚えていません。申し訳ありません。 旧交も温めることができて私にとっては満足な一日でした。 ■ クイズ129(ミドル)■ 今回も質問箱から。 皆様有難うございます。 走者一塁、打者がショートへの深い内野ゴロを打った時、スタートの良かった一塁走者はヘッドスライディングで指先で二塁ベースに触塁し、セーフとなりました。ところが、立ち上がろうとした時に指先がベースから一塁方向に離れてしまいました。この時、送球を受けた二塁手はボールを持ったまままだベースを踏んでいました。 ルールだと、元の塁の方向に離れた時は再びフォースの状態に戻る、とあったと思います。その場合は、走者にタッグがなくてもベースを踏んでいる(触塁している)ので、走者に「アウト」を宣告して良いのでしょうか? 塁審はどうすれば良いでしょうか? 1.フォースアウトを宣告する 2.そのままではアウトではない。(塁を離れている状況でタッグされればタッグアウト) 今回も2択です。考えてみて下さい。 ヒント:原文のルールブックをお持ちの方は是非ご覧ください。 ○● 前回の回答(ではスイングって何?)●○ 正解は 1.通常通り、塁審に訊く「Did he go?」 でした。 《解説》 昨年、査定に出かけた折に受けた質問です。 「地元の審判が言っていたんですけど、バントかどうかって、ハーフスイングでないから訊いたらダメなんですよね?」どうでしょう? 必ず、訊いて下さい! ルールで決まっています。 —————————————————————- 公認野球規則 9.02(c) 審判員が、その裁定に対してアピールを受けた場合は、最終の裁定を下すにあたって、他の審判員の意見を求めることはできる。裁定を下した審判員から相談を受けた場合を除いて、審判員は、他の審判員の裁定に対して、批評を加えたり、変更を求めたり、異議を唱えたりすることは許されない。 【原注】ハーフスイングのさい、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。  塁審は、球審からの要請があれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。  ハーフスイングについて、監督または捕手が前記の要請を行なってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、打者、走者、野手を問わず、状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。  監督が、ハーフスイングに異議を唱えるためにダッグアウトから出て一塁または三塁に向かってスタートすれば警告が発せられる。警告にもかかわらず一塁または三塁に近づけば試合から除かれる。監督はハーフスイングに関して異議を唱えるためにダッグアウトを離れたつもりでも、ボール、ストライクの宣告について異議を唱えるためにダッグアウトを離れたことになるからである。 ——————————————————- 9.02(c)【原注】では確かに「ハーフスイングのさい」と書いてあります。では、「ハーフスイング」「スイング」とは何でしょうか? 2.00「本規則における用語の定義」で、「SWING」あるいは「HALF-SWING」を探してみても、記述がありません。だからハーフスイングの判定は難しいのです。何がスイングかということがルール上規定されていないので、野球の常識とか、プレーヤーとしての倫理といった問題を棚に上げれば、理論上は球審がストライクと宣告しなかった投球全てに対して、守備側は「塁審に訊いて下さい」と球審に要求することができるといえます。 更に、下記の規則を見て下さい。 —————————————————————- 2.72 STRIKE 「ストライク」 ― 次のような、投手の正規な投球で、審判員によって “ストライク” と宣告されたものをいう。 (a)打者が打った(バントの場合も含む)が、投球がバットに当たらなかったもの。 ——————————————————- 原文は単に「Is struck at by the batter and is missed;」としか書かれていませんが、日本のルールブックには丁寧に「バントの場合も含む」と書いてあります。(アメリカでも日本同様の運用が為されていることは言うまでもありません) ということで、「ハーフスイング」という単語の言葉尻に囚われることなく、バントの際も守備側からの要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければなりません。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会