【第62回】塁上の走者と守備者のトラブル3

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 UDCルールクイズをご覧の皆さん、こんにちは! またまた1ヶ月ほどクイズを更新できず失礼致しました・・・ [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/img912eae18ec82fb3282f5f.jpg[/img]さて、日本野球連盟から『審判ハンドブックメカニクス』の第3版が先日発表されました(写真)。2,3,4人制とも更なる改正がされ、より国際間のメカニクスとフォーメーションの差が更に縮まりました。 今回の改訂では、2人制を私(藤原)が監修担当させて頂き、より実践の場で使用しやすいよう細かな記述を設け、更に2人制の核となる“ポーズ・リード・リアクト”や“声のコミュニケーション”等、具体的に記述しました。日本の野球関連本で、“ポーズ・リード・リアクト”を細かく扱ったのは初めてです。 『審判ハンドブックメカニクス 第3版』では、 1:ポーズ・リード・リアクト(以下PRR)とは何か? 2:PRRの具体的方法 3:どのケースでPRRが必要となるのか? が詳述されています。もちろん、PRRは3,4人制でも非常に役に立つ、審判の基本的技術です。PRRを体得する事で、他の審判と同時にゴーアウトを防ぎ、何より“プレーを読む”ことができるようになります。呆然と外野フライに対し追っていたのが、捕球面や野手の追い方に自然と意識が向き、走る速度や角度もかなり工夫できます。  とまあ、2人制だけでなく盛りだくさんな内容ですので、ご購入下さい。 ★ 販売元  日本野球連盟 ※下記ウェブサイトをご参照下さい。   www.jaba.or.jp/ ※UDCでは、『審判ハンドブックメカニクス』をお取り扱いしておりません。ご了承下さい。 ■ クイズ 塁上の走者と守備者のトラブル(エキスパート)■ [img align=left]http://www.umpire-dc.org/uploads/imgb45f2412b990dedd09a81.jpg[/img]0アウト走者3塁でカウントが1ボール1ストライクです。打者は3塁ファウルライン際にフライを打ち上げ、サードが捕球しようとしています。3塁走者がサードへ戻ろうとした時、サードとフェア地域でぶつかり、サードはフライを捕球できませんでした。フライはファウルラインから50センチ位の地点に落ち、そのままファウル地域に止まりました。3塁走者とサードが衝突した事が、捕球できなかった原因だと審判員は判断しています。 ※写真は打球がフェア地域で止まっていますが、ファウル地域に最終的には止まったと仮定して下さい。 上記ケースで、 1:審判員としての処置を全て答えて下さい(箇条書き)。 2:カウントが1ボール2ストライクの時、同じプレイが起きたら、審判として処置しますか? 1,2とも処置を整理してお答え下さい。 ●○ 先週の回答 ○●  先週の正解は・・・ 2 走者に線上にて打球が当たったので、ボールデッド。3塁走者アウト。打者は1塁へ。 でした。 【解説】  守備するサードを塁上で妨害し、その後自分に打球が フェア地域で当たったケースです。 ★まず、「塁に戻った3塁走者がサードと接触したの は”守備妨害”でしょうか?」 →いいえ。違います。塁に触っていれば、故意でない限りぶつかっても妨害にはなりません。個人的には 「ナッシング」をコールするよう勧めます。 ★次に、「ライン上のフライはフェアとなりますか?」 →ハイ。ライン上はフェア地域の一部ですね。 ★最後に、1番大事な部分。 「塁上にいる走者に守備されていない打球がフェア地域で当たったら、どうなりますか?」 →走者はアウトを宣告されます。内野手に守備される前の打球が走者に当たるケースと同じです。  今回のポイントはココでした。 打球が走者に当たるケースは、塁上でも塁上でなくても、走者はアウトになります(勿論フェア地域で当たった場合。インフィールドフライが塁上の走者に当たった場合を除く)。守備者を妨害するケースは、塁上だけ は”聖域”として守られますよね?コレを上記と混同しないようにしましょう。  総合すると、今回のケースは… 1:3塁走者とサードの接触時に「That’s nothing(ザッツ ナッシング)」をコールする。 2:打球が走者に当たった瞬間「タイム!」をコール。 3:守備妨害で、3塁走者にアウトをコール。 4:打者には1塁に行くよう指示する。「you,first base!」と指示する。 5:1アウト走者1塁で試合再開する。 の手順で処置して下さい。  このようなケースでの「タイム!」は、必ず2人なら2 人、4人なら4人のクルー全員が強くコールし、かならず試合を止めましょう。殆どは当該審判だけがタイムをかけています。ボークの時も同様です。 規則7.08(b)原注1、7.08(f)参照 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDCルールクイズ委員会