【第89回】わざとではないのです。(エキスパート)

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こんばんは、濱野です。 毎週月曜日の更新をお約束したのにお待たせしてしまい申し訳ありません。我が家も節電に協力しようと今までエアコンを一切使いませんでした。その為なのかどうか分かりませんが、二歳の長男が夏バテしたのか日曜夜から熱と蕁麻疹が出て、二日間まるまる病児保育になり更新が遅れました。皆さんもこれから炎天下でも審判しなければならない方が殆どだと思います。節電も大事ですが、健康を害してしまっては元も子もありません。文明の利器をうまく使いながら、皆様もご自愛ください。 ■ クイズ89(ミドル)■ 走者一塁。打者は空振りしてスイングの余勢で打席を出てしまいました。一塁走者は盗塁していませんでした。捕手は座ったままスナップスローで投手にボールを返そうとしましたが、打席の外に出ていた打者のヘルメットに当たって一塁のダグアウト付近までボールは転がってしまいました。打者は打席の外にはいたものの、故意に返球に当たりに行ったわけでもありません。これを見て走者は一気に三塁を陥れました。 さて、審判としてはどういう措置をすれば良いでしょうか? 1:すぐにボールデッドとし、打者は守備妨害でアウト。走者を一塁に戻す。 2:すぐにボールデッドとし、打者はアウトにはしないが、走者を一塁に戻す。 3:プレイは成立する。「That’s nothing!」 考えてみてください。 ○● 前回の回答(走者は何処へ?)●○ 正解は・・・ 3:送球が観客席に飛び込んだので、二塁走者は得点となる。 でした。 【解説】 ————————————————————————————– 公認野球規則 7.06  オブストラクションが生じたときには、審判員は “オブストラクション” を宣告するか、またはそのシグナルをしなければならない。 (a) 走塁を妨げられた走者に対してプレイが行なわれている場合、または打者走者が一塁に触れる前にその走塁を妨げられた場合には、ボールデッドとし、塁上の各走者はオブストラクションがなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、アウトのおそれなく進塁することが許される。  走塁を妨げられた走者は、オブストラクション発生当時すでに占有していた塁よりも少なくとも一個先の進塁が許される。  走塁を妨げられた走者が進塁を許されたために、塁を明け渡さなければならなくなった前位の走者(走塁を妨げられた走者より)は、アウトにされるおそれなく次塁へ進むことが許される。 【原注】 走塁を妨げられた走者に対してプレイが行なわれている場合には、審判員は “タイム” を宣告するときと同じ方法で、両手を頭上にあげてオブストラクションのシグナルをしなければならない。オブストラクションのシグナルが行なわれたときは、ただちにボールデッドとなる。しかし、審判員のオブストラクションの宣告がなされる前に、野手の手を離れていたボールが悪送球となったときには、オブストラクションが発生しなければ、その悪送球によって当然許されるはずの塁がその走者に与えられるべきである。走者がニ・三塁間で挟撃され、すでに遊撃手からの送球がインフライトの状態のときに、三塁へ進もうとした走者が三塁手に走塁を妨げられたとき、その送球がダッグアウトに入った場合、その走者には本塁が与えられる。このさい、他の走者に関しては、オブストラクションが宣告される以前に占有していた塁を基準として二個の塁が与えられる。 ————————————————————————————– これも前々回取り上げた「オブストラクションA項」の例外の一つと考えてもらって結構です。今回の例は、妨害があったらすぐにタイムをかけて、その後の悪送球の行方を見なければなりません。【原注】の文字を赤くしたところそのままですね。悪送球が野手の手を離れるのと、走塁妨害のどちらが早いかが問題となります。妨害起こってから送球が野手の手を離れれば走者は一つの塁しか進めませんし、設問のように送球が野手の手を離れてから妨害が起きれば二つの塁が与えられることになります。送球と走塁妨害のどちらが早いか審判は注意が必要です。 【ちなみに情報】 皆様お気づきかどうがわかりませんが、ルールクイズに関してコメント欄が空けてあります。ご意見・ご要望を書いて頂いたり(全てに答えられるかどうか分かりませんが。。。)、クイズに関しての会員様同士の意見交換にもお使いいただけます。ログインすると書き込み可になるのかな?ご利用ください。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会