【第92回】ダグアウトで…(ミドル)

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こんにちは、濱野です。NPBのオールスターが昨日終了しました。それを見ながら、私も昨年、ミッドウェストリーグのオールスターに出してもらったのを思い出しました。想い出にひたりつつ、今週の問題を考えました。 ■ クイズ92(ミドル)■ 一死走者1・2塁。打者は一塁ダグアウト前にファウルフライを打ち上げました。捕手は一生懸命打球を追いかけ、なんとかグラウンド上で飛球を捕りましたが、走ってきた勢いを止められず、そのままダグアウトに入ってしまいました。ダグアウト内で何とか持ちこたえて立っていた捕手は、二塁走者がタッグアップして3塁に向かっているのを見て、送球しようとミットから右手を持ちかえる時にダグアウト内でボールを落としてしまいました。 これは、 1:捕手が捕球後プレイングフィールド上で自分の身体をコントロールできなかったので、落球と同じ扱いになり、ファウルボールである。打者のストライクを一つ増やし、走者はそれぞれ戻る。 2:打者はフライアウト。捕手がダグアウトに入った時点でボールデッドとし、走者をそれぞれ一つ進塁させる。二死2・3塁で再開。 3:打者はフライアウト。捕手がダグアウトに入った時点でボールデッドとし、タッグアップを企てていた二塁走者は三塁を与え、一塁走者は一塁に留まる。二死1・3塁で再開。 4:打者はフライアウト。捕手がダグアウト内でボールを落とした時点でボールデッドとし、走者にそれぞれ二つの塁を与える。すなわち、二塁走者得点、一塁走者は三塁が与えられる。二死3塁で再開。 考えてみてください。 ○● 前回の回答(ファウルチップとは?)●○ 正解は・・・ 2:ファウルボールである。走者をそれぞれの塁に戻して再び無死走者1・2塁、0ボール2ストライクで再開。 でした。 【解説】 ————————————————————————————– 公認野球規則 2.34 FOUL TIP 「ファウルチップ」 ― 打者の打ったボールが、鋭くバットから直接捕手の手に飛んで、正規に捕球されたもので、捕球されなかったものはファウルチップとならない。ファウルチップはストライクであり、ボールインプレイである。前記の打球が、最初に捕手の手またはミットに触れておれば、はねかえったものでも、捕手が地面に触れる前に捕えれば、ファウルチップとなる。(6・05b) 6・05  打者は、次の場合、アウトになる。 (b) 第三ストライクと宣告された投球を、捕手が正規に捕球した場合。 【原注】 ”正規の捕球” ということは、まだ地面に触れていないボールが、捕手のミットの中に入っているという意味である。ボールが、捕手の着衣または用具に止まった場合は、正規の捕球ではない。また、球審に触れてはね返ったボールを捕らえた場合でも同様である。  チップしたボールが、最初に捕手の手またはミットに触れてから、身体または用具に当たってはね返ったのを、捕手が地上に落ちる前に捕球した場合、ストライクであり、第三ストライクにあたるときには、打者はアウトである。また、チップしたボールが、最初に捕手の手またはミットに当たっておれば、捕手が身体または用具に手またはミットをかぶせるように捕球することも許される。 PBUC MANUAL 9.3 FOUL TIPS Regarding the definition of a foul tip, the interpretation to be made is that a foul tip must be caught by the catcher. The plate umpire shall indicate foul tips by signaling foul tip followed by a strike mechanic, particularly on check-swing foul tips and foul tips that are caught close to the ground. In cases where there is a “foul tip” in or near the dirt, if a base umpire clearly sees that the ball struck the ground before the catcher caught the ball, he should come in and declare a “foul ball.” This will prevent situations where the plate umpire initially calls it a foul tip, an argument ensues, help is asked for (and/or the crew confers) and the call is reversed to a “foul ball.” 《拙訳》 ファウルチップの定義について、ファウルチップは必ず捕手によって捕えられなければならないという解釈が為されるべきである。 球審は、ストライクのメカニックの前にファウルチップであると示すべきである。とりわけ、ハーフスイングのファウルチップと地面に近いところで捕手が捕球したファウルチップは明確にしなければならない。  もし、塁審がファウルチップが捕手の捕球前に地面を叩くのをはっきりと見えたら、出てきて「ファウルボール」と宣告すべきである。塁審が最初からそうすれば、球審が最初ファウルチップと宣告して、抗議に出てこられた結果クルーで話し合いが必要になった末に「ファウルボール」に判定を変更するという事態を防ぐことができる。 ————————————————————————————– 設問のケースは軟式野球では起こり得るかもしれませんね。公認野球規則で私が赤字にしたところにあるように、捕手の手やミットに当たった後は、捕手自らが確捕しないとファウルチップとはなりません。 PBUCマニュアルには、最初の一文にもっと明確に書いてありますね。更にこのマニュアルの引用で、皆さんに是非参考にして頂きたいのは私が青字にした最後のセンテンスです。 日本だと、バッターボックス周りはあくまでも球審のジャッジという考えがありますが、実は、球審からは見えない、見にくい死角も多いので、アメリカでは塁審がファウルを確認できたら躊躇することなくファウルのコールをして球審を助けます。 ファウルチップが地面を叩いたときだけでなく、自打球が打者に当たったときでも塁審がはっきりとそれが見えたら躊躇することなくファウルのコールをして球審を助けてあげてください。文中にあるように、それが不要なトラブルを防ぐことになります。 ※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。 ★UDC野球ルールクイズ委員会