【160回】複数の野手が打球を追いかけて

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最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

こんにちは。濱野です。 一週飛んでしまい申し訳ありませんでした。 大阪東京でのクリニックの準備を進めている最中であります。 東京でのクリニックでは「ドリル・ドリル・ドリル」ということで、ルールに関しても私が作成したルールの基礎的な問題50問を「ドリル」して頂くことになりました。 (残念ながら大阪には私は伺えません) 皆様とお会いできることを楽しみにしています。 今回も会員の方からの質問を皆様とシェアして勉強していきましょう。 ■クイズ160(ミドル)■ 一死満塁で内野手は前進守備態勢。打者は二塁の後方にフラフラとした飛球を打ち上げました。中堅手、二塁手、遊撃手が打球を追いましたが、遊撃手と二塁へ戻ろうとした二塁走者が激突して二人とも倒れてしまいました。打球は結局、内外野の境目、芝生の切れ目の辺りに落ち、中堅手が拾いました。。倒れた二塁走者は起き上がって三塁に無事到達しましたが、「オブストラクションで本塁に行けるはず」と主張し、一方で守備側は「守備妨害でアウト」を主張してきました。どのような裁定を捕るべきでしょうか? 1.どちらにも故意は見られないので「That’s nothing!」 2.遊撃手が打球を捕れたとは限らないので走塁妨害「That’s obstruction!」 3.やはり守備者優先で「That’s interference!」 考えてみてください。 ○● 前回の回答(投手のペナルティはボークだけ?)●○ 正解は 2.打球がファウルになったので、誰もアウトにならない。 でした。 ≪解説≫ ——————————————————————– 公認野球規則 5.09 次の場合にはボールデッドとなり、走者は一個の進塁が許されるか、または帰塁する。その間に走者はアウトにされることはない。 (e)ファウルボールが捕球されなかった場合?各走者は戻る。 7.08 次の場合、走者はアウトとなる。 (h) 後位の走者がアウトとなっていない前位の走者に先んじた場合。(後位の走者がアウトとなる) —————————————————————— 公認野球規則7.08は後を走る走者が、前を走る走者を追い越した場合、追い越した走者がアウトになると述べています。野球をある程度知っている方ならこの規定が適用されるのは、ボールインプレイのときに限られるという直感を持つと思います。 では、設問の例はどうなのか? 5.09(e)は「ファウルボールが捕球されなかった場合」ボールデッドとなり、各走者は戻ると規定しています。この条文は「ファウルボールが捕球されるまでなかった」という結果が決まるまではボールインプレイであるというとも解釈できます。 この件について、エバンス校長に尋ねてみました。 追い越しが発生した瞬間、審判はともかく「That’s passing!」と発声してポイントするが、まだアウトを宣告してはいけません。。打球がファウルと宣告されれば、追い越しはなかったことになります。打球がファウルになれば、ペナルティはなく、ボールデッドとなり走者は投球当時の塁に戻します。もし飛球がファウル地域でも捕球されれば、走者はアウトになります。  このプレイは飛球がインフライトのときの打者走者に対するオブストラクションと似ています。オブストラクションのシグナルは出されるが、もし飛球が捕られればオブストラクションのペナルティは施行されません。捕手が打者走者に走塁妨害をして結果打球がファウルになったときも同じで、オブストラクションは成立しません。 とのことで、追い越しが投球が打たれたときに発生した場合は、打球がファウルになれば追い越した走者はアウトになることはありません。 ★UDC野球ルールクイズ委員会