【178回】走塁放棄?フォースプレイ?タッグプレイ?

ルール改正により、ルール・クイズ記事投稿時とはルールが変更されている場合がございます。
最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

こんばんは。濱野です。
この夏は梅雨明けが早くて、大変だと思っていたら、ここへ来て各地で集中豪雨の被害が出ていますね。被災された地域の皆様にお見舞い申し上げます

クイズ178(エキスパート)

今回も質問箱からです。これも前回と類似の問題でやはり、ジム・エバンスからその答えを頂いたものです。

一死走者一塁三塁。打者は三塁線にスクイズバントを決めました。三塁走者は生還。打者走者は一塁でフォースアウトにされました。しかし、二塁に一度到達した一塁走者がファウルと勘違いしたのか、一塁方向にふらふらと戻り始めました。一塁二塁間でランダウンプレイとなり、この走者はタッグされてアウトになりました。

もしあなたが審判だったら、どのように試合再開(得点の可否、走者の位置とアウトカウント)しますか?
何故そうなるのかの理由とともに考えて下さい。

前回の回答(走塁放棄?フォースプレイ?)

正解は
打者走者は走塁放棄でアウト。三塁走者は得点。一塁走者、二塁走者にそれぞれ塁の占有を許す。
でした。

7.08(a)(2) 一塁に触れてすでに走者となったプレヤーが、ベースラインから離れ、次の塁に進もうとする意思を明らかに放棄した場合。

6.09 次の場合、打者は走者となる。(b) (1) 走者が一塁にいないとき、(2) 走者が一塁にいても二死のとき、捕手が第三ストライクと宣告された投球を捕えなかった場合。

【原注】第三ストライクを宣告されただけで、まだアウトになっていない打者が一塁に向かおうとしなった場合、ホームプレートを囲む土の部分を出たらアウトが宣告される。

タイトルにある通りにこの打者走者が一塁を踏まずにベンチに戻った行為によって走塁放棄が成立するのか否かというのが出題のポイントでした。

上記の7.08(a)(2)の条文を読む限り、6.09(b)【原注】で定めている第三ストライクが捕球されなかった場合を例外として、打者が一塁に触れない限り走塁放棄でアウトにされることはないということになります。

しかしジムの回答は、一塁に打者走者が触れていなくても走塁放棄になることはあり得るというものでした。一塁に触れる前の打者走者が走塁を放棄したかどうかはあくまで審判の判断によるものの、ジムはダグアウト/ベンチに入るまでは打者走者をアウトにしないという意見でした。というのは、6.09(b)【原注】のルールができた2007年まではダグアウト/ベンチに一歩足を踏み入れない限り、第三ストライクが正規に捕球されなかった場合でも、打者走者は一塁に向かうことが許されたからです。

ということで、打者が一塁に向かわずベンチ/ダグアウトに入った場合は走塁放棄で打者走者をアウトにし、後位の走者がアウトになったという理由でフォースプレイは成立せず、故に三塁走者の得点を認め、進塁行為をしなかった他の走者はその塁の占有を認めるというのがジムの回答であり、ルールの変遷を考えれば合点がいく考え方だと私は思いますが、皆様は如何でしょうか?

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

★UDC野球ルールクイズ委員会