【188回】内野手の最初のプレイに基づく送球とは?

ルール改正により、ルール・クイズ記事投稿時とはルールが変更されている場合がございます。
最新のルールをご確認のうえ、お読みいただきますようお願い申し上げます。

濱野です。

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クイズ188(ビギナー)

無死走者一塁。攻撃側はヒットエンドランを企てました。二塁手正面への速いゴロとなりましたが、目の前を一塁走者が通り過ぎた(妨害ではない)ので、視界を妨げられたからなのか、捕球できず、遊撃手の方向に大きく弾いてしまいました。遊撃手はそのボールを拾って二塁で一塁走者をアウトにするのを諦め、一塁に送球しましたが、悪送球となりそのままスタンドに入ってしまいました。遊撃手の手から送球が離れた瞬間には、一塁手は二塁に到達済でした。審判がとるべき正しい処置を考えてみて下さい。特に一塁にいた走者にどの塁を与えますか?

前回の回答(ダブルスチールで)

正解は
妨害はなかったものとして、一塁走者アウト、二塁走者はそのまま三塁の占有を許し打者は打撃を継続する
でした。

公認野球規則 6.06(c)
(c)打者がバッタースボックスの外に出るか、あるいはなんらかの動作によって、本塁での捕手のプレイおよび捕手の守備または送球を妨害した場合。
しかし例外として、進塁しようとしていた走者がアウトになった場合、および得点しようとした走者が打者の妨害によってアウトの宣告を受けた場合は、打者はアウトにはならない。
【原注】打者が捕手を妨害したとき、球審は妨害を宣告しなければならない。打者はアウトになり、ボールデッドとなる。妨害があったとき、走者は進塁できず、妨害発生の瞬間に占有していたと審判員が判断した塁に帰らなければならない。しかし、妨害されながらも捕手がプレイをして、アウトにしようとした走者がアウトになった場合には、現実には妨害がなかったものと考えられるべきで、その走者がアウトとなり、打者はアウトにはならない。その際、他の走者は、走者が、アウトにされたら妨害はなかったものとするという規則によって、進塁も可能である。このような場合、規則違反がなかったようにプレイは続けられる。

捕手の立場では本当にアウトにしたかったのは二塁から三塁に盗塁を試みた走者であり、妨害されたので仕方なく二塁に投げたのかもしれません。そう考えると三塁に進んだ二塁走者に何らかの処置を取るべきだと考えたくなる気持ちもわかります。
しかし、上記規則の私が赤字にした箇所を読んで下さい。捕手は妨害されながらも(当初の企図とは異なるものの)プレイをして、アウトにしようとした走者(当初の企図とは異なりますが)がアウトになりました。
ということは、「現実には妨害がなかったものと考えられるべき」であります。

あくまでこれは「今回の設問のケース」での話で、三塁に送球しようとしたが打者に邪魔されて投げられずそれでプレイが終わってしまったような場合は、捕手の守備を妨害した打者がアウトになることは言うまでもありません。

(3/26上記の最後の文を訂正しました。ご指摘ありがとうございます。)

※各団体・連盟において上記と違う解釈をとる場合があります。ご確認下さい。

★UDC野球ルールクイズ委員会

濱野でした。
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